男はつらいよ 純情篇

男はつらいよ 純情篇

『男はつらいよ 純情篇』とは、1971年1月15日に公開された日本映画である。男はつらいよシリーズの第6作にあたる。監督は山田洋次が務め、毎日映画コンクール監督賞を受賞したほか、主演の渥美清が第22回芸術選奨文部大臣賞を受賞するなど、高い評価を獲得した作品である。前作に引き続き、寅次郎の人間味あふれる優しさと、旅先や故郷の柴又で繰り広げられる人間模様が情感豊かに描かれている。
ストーリーは、車寅次郎が長崎の港で赤ん坊を背負い夫の愚痴をこぼす女性・絹代と出会うことから始まる。身の上話に同情した寅次郎は、彼女の故郷である福江島まで同行し、そこで絹代の父親である千造から「帰れる場所があると思うからいつまでも一人前になれない」という言葉を投げかけられる。その言葉に感銘を受けつつも、千造の「故郷はどこかな」という問いかけをきっかけに柴又のとらや一家を思い出した寅次郎は、矢も盾もたまらず帰郷を決意する。
柴又に戻った寅次郎は、自分の部屋に下宿していた美しい女性・明石夕子に一目惚れする。小説家の夫と別居中だった夕子は、とらやの温かい人々に囲まれた環境に安らぎを見出す。寅次郎は夕子への想いを募らせ、彼女のために奮闘するが、ある日、夫が謝罪のために迎えに来たことで夕子は復縁を決意し、とらやを去ることになる。夕子との別れに再び涙をのんだ寅次郎は、失意の中でふたたび旅立っていく。旅立つ間際、さくらとのやり取りの中で故郷の重みと切なさを噛みしめる寅次郎の姿が描かれ、のちに絹代夫婦がとらやを訪れて感謝を伝えるなど、温かな余韻を残すシリーズ初期の傑作である。

tw-10709540654906695685のレビュー・評価・感想

男はつらいよ 純情篇
9

寅さんってほんといい加減

今回のマドンナ「夕子さん」は、きりっとしているのに優しそうで、大人の女性という感じがして結構好きです。やはり、苦労している女性は強いのでしょうか。おばちゃんも優しいという点では一緒だけど、全然違うタイプなので、夕子さんとおばちゃんが親戚といわれても、嘘だろうって感じでした。きれいですがちょっと不幸そうで、寅さんが気に入るのもよくわかりました。また今回の騒動は、博さんがタコ社長の工場をやめたいというものでした。博さんの一国の主になりたいという気持ちもよくわかるし、タコ社長の博さんにやめられたら困るという気持ちもよくわかります。二人とも悩んでいるのに、それをひっかきまわすなんて、寅さんのいい加減さがよく出ている回でした。博さんが「金のあてはある」と勝手に思っていただけなので元鞘に収まりましたが、寅さんひどいと久しぶりに思った回でした。夕子さんとの恋は、こちらも結局元鞘に戻りあえなく撃沈です。嫌なところもあるけど、結局旦那さんが好きだったんですね、夕子さんは。まあ、今まで金で苦労しっぱなしで、それでも支えてきたのだから、別れるなんて考えは元からなかったのかもしれません。寅さんが気の毒でしたが、いい終着点だったと思います。