相反する
『いぬやしき』は、あの有名な漫画『GANTZ』を手掛けた作者の作品です。
内容は、冴えないサラリーマン「犬屋敷壱郎」と高校生の「獅子神皓」が、ある日、同じ時間に2人が偶然いた公園に突然UFOが落ちてきた事故に巻き込まれます。その2人は、体がメカに改造され超人的な力を手にします。そして、2人の視点で物語が進んでいき、徐々にお互いの存在に気づくようになっていきます。
最も注目してほしい部分は、犬屋敷は善のために、その力を行使することに喜びを感じ、獅子神は悪のために、利用することに喜びを感じる点です。
犬屋敷は圧倒的悪をさらに圧倒的な力でねじ伏せるので、見ててスカッとします。例えば、悪ガキの軍団に殺されそうになってるホームレスを救うために、悪ガキ軍団の悪事を動画配信で晒すなどして、成敗します。また、さらわれた1人の女性を助けるために、ヤクザのアジトにも乗り込んで無双します。あとは、人の病気を治せることも魅力的です。
獅子神は、とにかく殺人を犯していきます。例えば、友達をいじめる学校の人や、全く罪のない家族など、結構ひどいことをします。獅子神は指名手配されるのですが、警察など全く意にも介さないほどの力で返り討ちにします。しかし、自分が指名手配されたことで、実の母が自殺してしまい、獅子神の行動はさらに加速していきます。でも獅子神自身の葛藤が残酷に描かれているので、こちらにまで感情が伝わってきます。
先程も述べたように全く違う2人の物語が交錯していき、最終的には2人が出会うのですが、さて、そこでは何が起こるのでしょう。
『いぬやしき』は全体的にスカッと感じる場面が多いですが、残酷なシーンも混ざっているので、あまりサイコパス的なシーンが苦手な方にはおすすめしないです。
でも、テレビアニメは全11話で、結構気軽に見ることができるので、ぜひまだ見ていない方は一度でも見てほしい作品です。