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時代を超えて愛されるハードボイルドアニメ
この作品は、1998年に放送されたサンライズ制作のSFアニメです。監督は『スペース☆ダンディ』や『坂道のアポロン』を手掛けた渡辺信一郎さんです。2001年には劇場版も上映されています。2071年の太陽系を舞台に、賞金稼ぎを営む主人公スパイク・スピーゲルらが乗る「ビバップ号」のメンバーが繰り広げる物語を描きます。
この作品の魅力は何と言ってもそのハードボイルドさと、各回すべてが1つの映画のような濃さがあることだと思います。物語は基本1話完結で進み、アクションからコメディに至るまで様々なタッチの物語を楽しむことができます。しかし、話の要所には主人公スパイクの暗い過去が見え隠れします。
「ビバップ」とはジャズの1つの形態を指します。このタイトルからわかる通り、音楽にも非常に力を入れた作品です。作中では、ジャズに限らず様々なジャンルの音楽が使われています。これらの曲は『マクロスF』や『天空のエスカフローネ』の菅野よう子さんが担当しています。特に、オープニング曲の『Tank!』は、誰しもが1度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
ストーリーやキャラクター、音楽など様々な要素がジャズのフレーズのように絡み合い、この作品の魅力を高め合っています。