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不気味な悪役
悪役が面白い作品です。最初出てきた時から異彩を放っていて、なんだ、この不気味な人はと思ったら、薬は噛み砕いて飲むは、ベートーベンを頭で鳴らしながら銃をぶっ放すは、部下にエブリワンと叫ぶは、すごい人でした。この映画のゲイリーはほんとすごくて、そりゃあ、この後悪役が続くわと思いました。ナタリーも子どもなのになんか色気のある感じで、すごく役に合ってました。親が最悪で、落ち着いたというか荒んだというか、バーのママみたいにならざるを得なかったんだろうなと思うとかわいそうです。でも、レオンと人当てクイズとかしてるときは無邪気で、やっぱ子どもだなと思います。そこがまた、かわいいです。話は子どもと中年男の恋だから、よく考えると気持ち悪いものなんですが、そこはジャン・レノの演技プランがよかったのか、ぜんぜん気持ち悪くはありません。2人の間に恋心はあったのかもしれないし、他のもの、友情とかそんなものかもしれないけど、2人ともお互いを支えにしていたので、最後は悲しかったです。でも、ずっと殺し屋でいるわけにもいかないしとも思います。まあ、その後、マチルダが幸せになってくれたらと、ヒロインに想いを寄せてしまいました。