たられば、言ってんじゃねーよ
たらればたられば、うるせえなあと思うところは正直あります。それになんだかんだ言って、おばさんと若い女じゃ、若い女の方がモテるに決まってるし、実際にこのくらいの年代の人がまた恋愛市場に返り咲けるのだろうか。でも、その恋愛は正当派のものではないし、登場人物も自分らが崖っぷちだってことをよく知ってるから、読んでて共感が持てました。まだ自分に気があるんじゃないかと勘違いしていたことを恥に感じたり、若い男とやっちゃったり、不倫やら二股から抜け出せなかったり、30代女にはいろいろあるよねと思いました。恋愛面でこんなにこじれてしまったのも、同じような女友達とぐずぐずぐずぐず、傷を慰めあっていたから、女友達との本音飲み会が楽しすぎるからというのも、共感できるポイントです。確かに、男がいないほうが楽しい気もしますし、まだ若いよねと女同士で慰めあったりしちゃいます。現実はそうじゃないよ、タラれば言ってないで変われてことを作者は言いたいのかもしれません。もちろん、独身でも楽しく過ごせる人はいると思うので、すべての人にそう言っているわけではなく、恋愛したい、結婚したいと思っているなら、実は時間がないんだよってことだと思います。説教臭いようでいて、話展開はコミカルだし、絵もきれいで読みやすいし、面白い作品だと思います。