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映画「エグザム」の感想
大手企業の就職試験に残った8人だったが、試験管はやたらと威圧的であり会場も薄暗く部屋には警備員が一人いるのみ。おまけに指示されたのは、「ここでは法律は一切通用しない」という、まるでデスゲームでも始まるかのような雰囲気である。試験管が出したルールは3つ。80分以内に問題を解くよう言われた受験者たちだが、いざ問題用紙をひっくり返すとそこは白紙であった。
脱出系ミステリーにしては、設定が変わっていて面白い。
最初はたかが就職試験でという気持ちで見ていたが、受験者たちが次々とアイディアを出し合ううちに、どんどん人間観がギスギスしてきたり、陰謀がちらほらと見え隠れしてきたりと、これは只事ではないぞといった緊張感がある。そして、話が進むにつれ受験者たちが何故にこんなにも必死なのかが分かると、その緊張感は一気に増していく。オチも濁すことなくすっきりとしているので、見終わったあとも爽やかな気持ちになれた。ただ、中盤は人間関係が悪化しすぎて拷問シーンや登場人物による人種差別などの発言があるので、人によっては不快になることも。
謎解きが好きな人や、就活に行き詰っている大学生の方は、気晴らしに見てみると良いかもしれない。