モンスターパニック洋画感想
ユニバーサル映画提供による大ヒットシリーズ「ジュラシックパーク」シリーズ第3作目として2001年に公開されたアメリカ映画です。
監督は前2作を担当したスティーヴン・スピルバーグからジョー・ジョンストンに変更になった一方で作品内容的にも原点回帰を意識した形になり、生命の進化や歴史を語る場面や人間の神の真似事への批判といったメッセージ性が特にそれを表している他、1作目の主人公だったアラン・グラント博士が再び主人公になっているのもそうした意図を感じます。
本作では新たにスピノサウルスが初登場と同時にそれまでシリーズの看板スターだったT-レックスから一転、スピノサウルスが全編通してメインの脅威として描かれ(タイトルロゴもスピノサウルスになっていますし)、本作のT-レックスはスピノに瞬殺されてしまう引き立て役になってしまってる辺りはなんとも残念ですが(苦笑)、以降の「ワールド」シリーズでメインヴィランとなる新恐竜が毎回登場するようになるのもある意味このスピノが先駆けともいえるかもしれません。(とはいえスピノは野生で生きてるのでインドミナス~等ほど邪悪な存在ではありませんが)。
また、前作2では影が薄くなっていたもう一方のシリーズのスター、ヴェロキ・ラプトルも本作では存在感を増し、脅威である一方で、高い知性からある程度コミュニケーションもとれる可能性が示唆される場面もあり、こちらも後の「ワールド」で更に顕著になった印象ですね。
ジュラシックは当初は3部作の予定でしたので、それを思わせる原点回帰的なストーリーが印象に残る作品です。