アンシャントロマン 〜Power of Dark Side〜

アンシャントロマン 〜Power of Dark Side〜

『アンシャントロマン 〜Power of Dark Side〜』とは、日本システムから1998年に発売されたPlayStation用RPGである。自由の身を得た元奴隷の主人公カイ・オルフェアスが、自身の出自の謎を解き明かすための旅に出るストーリー。大人気ゲームとなった『ファイナルファンタジーVII』に似た要素がある。声優の肉声を収録しているが、全体的にクオリティーの低いゲームとして知られる。

recipelife922のレビュー・評価・感想

アンシャントロマン 〜Power of Dark Side〜
2

一周回って芸術作品として評価したい。

昨今のゲームではなかなか味わえない、全方面にわたる不親切さが特徴。

オープニングで"主人公の身分"をさらっと表示するという、大胆なネタバレが待ち受けている。
いきなり重要な設定を流され、どんな心境でプレイすればいいのだろうか。
OP後のムービーも「目を見開いたオッサンのポリゴンが砕け散る」というシーンが印象的で、本作品を語る上で必ず話題にしたい内容の1つ。

BGMも多くが首をかしげるような出来で、目が覚めること間違いなし。
加えてバリュエーションも乏しいため、曲の使いまわしが非常に目立つ。
ちなみに、サウンドトラックの音源は上出来なので聞き比べてほしい。
RPGの要である戦闘もバランス崩壊気味。

攻撃時の効果音が乱暴、かつ読み込みに1秒足らずのウェイトが入るので煩わしい。
戦闘エフェクトも安っぽいので、一連のバトルが作業のように感じてしまう。
その他、グラフィックやボイスも技術不足。
ストーリーも練り込まれておらず、急展開やご都合主義が多い。

メジャーではない部類のゲームだが、オープニングからエンディングまでネタに事欠かない作品。
「時間が余っている+過去のゲームに興味がある」のなら、手を出してみては。
ちなみに私は、未だに所有している。