良くも悪くも羨ましい。
私はこの物語の主人公のように、中学高校思春期の頃に家庭環境が悪くなった。実はバンド活動も始めた。でもこの映画の彼らのように、報われたり、一筋の希望が射し込んでくることもなく、大人になった。まあ結論みたいな感想は最後に書くとして…。
他の映画評のようにまあ80年代ポップロックの名曲が所々挟まれ、主人公たちもわかりやすく影響されているのがまあなんともおかしく、私も昔はそんな感じだったのでそこは凄く共感できた。
主人公たちの自分のバンドのオリジナル曲が、今伝説的に売れてる…例えばオアシスみたいなバンドの最初期のアルバムのシングルカット曲位の感じのクオリティなのがなんともリアリティ…
と思ったがこの年くらいであれだけ書けて弾けたら凄い才能だよなと思うので、その辺は微妙な感じでした。
女の子の事を本気で好きになっちゃうシーンの所がなんとなく感動が薄い気がした。それだけでなく全般的に言えるのだが、もうちょっとだけでも尺があってジワジワその辺の描写を丁寧にしてもらえたらなあ、と思った。
最後にわずかな希望をもって本当に船出に出る2人がひどく羨ましかった。私には一筋の光も刺さなかったから。ていうか同じ境遇でもこんな半分以上トントン拍子にいってる人を現実見たことない。ああ、見たことないから映画なのか?
さまざま著名人が絶賛するコメントを出しているようだけど、私が素直にそれに共感できなかったのは、きっと私は同じくらいの歳の頃に似た様な境遇で報われなかったと記憶しているからだろう。うらやましいからだな。