現実世界と別世界のドキドキとハラハラ
この映画はストップモーションムービーであるため、人形ひとつひとつの動き、写りがリアルで可愛らしい。
全体的に暗めな映画であるが、なんとも言えない恐怖をライトの加減や、映画全体の濃淡で表していた。また、ストーリにおいても、現実世界と、別世界の2世界を対照的に描くこと、さらに、ところどころでコラライン視点の映像に切り替わることで、見ている側も感情移入しやすく、コララインの感情を明確に表している。さまざまな問題を解決していく、世界から脱出していく様子は、視聴者をドキドキ、ハラハラさせ、結果を最後まで見ていたくなるようだった。
特に、コララインが別のママと取っ組み合い、なんとか逃げきるも、魔の手がさらに迫っているという展開は、予想外の転換であり、おもしろいと感じた。最初はなんの繋がりもない主人公以外の登場人物が脱出に向けて、ヒントをくれたり、脱出を助けてくれるなど、物語が最終的に繋がる部分などがとても興味深く、コラライン自身が他人からの助けや、自己解決能力を使って勇敢に別のママと戦うシーンはかっこいいものであった。
ストーリ性を持ちながら、人形による映像でポップに表現している部分が、子供から大人まで、一緒に楽しめる映画であると感じた。