 
          
          無残にも内臓をさらけ出しながら、なぜか恍惚とした表情を浮かべる美女。モナリザのように微笑みながら、自らの外皮や中身を引きずり歩く女性―。新進気鋭の日本画家・松井冬子の作品は、恐怖と美をあわせ持った凄惨な世界観で知られています。
美しすぎる日本画家
 
      
     1994年、女子美術大学短期大学部造形学科油彩画専攻卒業。
就職、4年を経て、6度目の受験で東京藝術大学美術学部入学。
その後、博士号を取得しました。
作品ジャンルは美人画ですが、幽霊や九相図や内臓など
グロテスクともとれるモチーフを美女に合わせる独特の
作風になっています。
 
      
     2008年にNHKのETV特集で紹介されたことにより、
知名度が上がりました。作品もさることながら、
ご本人の美貌も注目を浴びています。
内臓を晒す美女
 
      
    終極にある異体の散在(2007)
 
      
    浄相の持続(2004)
 
      
    陰刻された四肢の祭壇(2007)
 
      
    喪の寄り道(2010)
 
      
    完全な幸福をもたらす普遍的万能薬(2006)
幽霊画
 
      
    夜盲症(2005)
 
      
    鳥眼(2012)
 
      
    転換を繋ぎ合わせる(2011)
 
      
     松井冬子の作品に登場する女性たちは、どこか作者本人の
面影を宿しているように思えます。そのため彼女の作品は、
ナルシシズムと自己破壊欲求の表れともいわれています。
 
      
     個展『Narcissus』出品作とそれ以降の最新作(2007 2008年)に、
本画・部分図・下図、自作解説を収録。後の「浄相の持続」を
想起させる野心的習作群等を追加した増補版。
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