守られるばかりじゃなくってよ!映画界のたくましい「姫様」たち

姫と言ったら美しくて、おしとやかで…そんな人ばっかりじゃありませんね。殊に、創作の分野においては、さらわれる以外ではやたらたくましかったりするものです。

アン王女(『ローマの休日』)

別に格闘とかはしませんけど、「公務ばっかでもううんざりよ!」とばかりに家出しちゃう行動力がたくましいかと。単に世間知らずで鬱憤たまってただけでしょうけども。新聞記者に「記事のネタになる!」という理由で連れ回されて結局は公務だらけの日々に戻る羽目になりますが、最後のシーン。かっこよかったです。

レイア姫(『スター・ウォーズ』旧三部作)

『スター・ウォーズ』旧三部作ヒロインにして、銀河を支配する帝国軍打倒が目的の凄い姫様です。「あんたらじゃあてにならんわ!」と自ら銃を持ってぶっ放しまくるわ、悪態つくわ。

しかし、いざとなれば指揮官としての顔も見せますし、自ら悪党の巨大宇宙人を絞め殺すことも。拷問にも屈しないみたいですし。

シータ(『天空の城ラピュタ』)

長いことごく普通に酪農をやっていたようですが、本来の身分は「姫」。天空で栄えた王国ラピュタの正統なる王家の血筋なので「姫」の括りで。当初はとらえられて「かごの鳥」状態…お思いきや、いきなりムスカを瓶で殴るわ、飛んでいる飛行船の窓から外に出ようとするわの大活躍。パズーと出会ってからは明るさも見せましたが、彼を庇うため自らムスカらの元に残る決意までします。

最初自分を狙っていたドーラ一家の元でも張り切ってキッチンの片づけしてましたし、パズーが見張り台の凧に乗っていったん離れることになった際「お前は女の子なんだから戻って来い」と言われても「おばさまも女でしょ。私、山育ちで目がいいのよ」と同行を願い出て、さしものドーラも面食らうほどの強さを見せてくれました。ドーラに飛行石の光が指示した方角を聞かれた時も的確に答えたりと、頭のよさもうかがえます。

やっぱり笑ってた方がいいよ、うん。

ジゼル(『魔法にかけられて』)

おとぎの国からやってきた、頭の中にお花が咲き乱れている姫様です。当然のように戦闘力はありません。が、彼女には歌で「お友だち」を作る能力のようなものが。自国(アニメーションで表現)では「森のお友だち」がいましたが、劇中の舞台はニューヨーク。(実写)森はなく、「都会のお友だち」を総動員してました。ネズミとか、ゴキブリとか。

いきなり歌います。

へこたれないんですね、彼女は基本的に。脳内お花畑とは言っても、いい意味でも悪い意味でも発揮されるその価値観こそがジゼルの強みなのかもしれません。

フィオナ姫(『シュレック』シリーズ)

美人でスタイルもいいお姫様。お約束のように塔に閉じ込められてました。しかもその塔にはお約束のように火を吐く龍がいて、塔のある城まではマグマ煮えたぎるお堀があり、渡る手段はガタガタの吊り橋のみ。こんな環境にいて「運命の人が来る」のを待っていて、「ロマンが足りないわ!」とのたまう辺りはある意味たくましいです。

お約束やディズニーを皮肉った感のあるこの作品ですが、嫌味はないと思います。むしろ姫の正体、2作目で現れる姫の父こと王様の正体などなど見どころ沢山です。物理的にも強いですし、フィオナ姫。

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