脱力系なのに、破壊力抜群!今更ながら『びじゅチューン』!

NHK、またやってくれました…たまに物凄い物ぶち込んできますね、この局は。2013年に始まり、今でも再放送しているようです。世界に名だたる美術作品を、面白く親しみやすく紹介してくれるんですが…。

『びじゅチューン』

世界のあらゆる美術作品を、脱力系のアニメと歌でお料理しちゃってます。いろんな意味では快適であり、画期的です。衝撃ですらあります。でも、中にはうなずけるものもあるんだから不思議です。

どうしろっていうんでしょうか…。

美術だけでなく、もちろんその作品に関する豆知識なんかもわかります。とにかく発想、絵柄、すべてにおいて独創的。力を抜いたような歌声が癖になること請け合いです。

『あしゅらコーラス』

元ネタの阿修羅像。

嫉妬も受けてるそうです。まあスターだからしょうがない。

一人だけど、顔が三つで腕が六本。だから一人でコーラスができる。そんな阿修羅(興福寺のものらしいです)さんのお話。サビ(?)の部分が耳について離れません。でも辛い時に口ずさむと元気が…出るんでしょうか。

動きが…声が…。

『風神雷神図屏風デート』

俵屋宗達バージョン。

これまた国宝をですね…。

何かプリチーにしちゃうんですよ。ナイスポージング…。

サビとラストが頭から離れません。琳派(俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一)の描いた屏風の中でデートを楽しむ風神雷神、というお話。この二人というか二神を「恋人」にしちゃうのも凄いですし、思いっきり牙の生えた口で、メールの内容に喜んでいるのも微笑ましくてかわいいです。しかし何だって勤め先が現代のオフィス風なんでしょうか。先の阿修羅さんもスーツ着てましたが、同じ職場の同僚なんでしょうか?気にしたら負けですね。

中毒性が高すぎます。歌詞持ってる琳派の方々、淡々としすぎです。風神雷神にとっては「屏風」というデートスポットを作ってくれた琳派の面々こそ「神」なのかも?

給湯室でメールチェック!ナイトキャップ!何か乙女チックだぞ、雷神さん…。カワイイストラップ着けてるし、携帯の色が…。「国宝に何してくれとんじゃ!」といろいろ批判を受けたようですが、それだって評判の一部です。それに、酒井抱一は尾形光琳が描いたものを模写し、俵屋宗達が描いた「元絵」があったことすら知らなかったそうな。傑作というもの、意外とそういうものなのかもしれません。

屏風絵比較。三者三様といった感じで面白いですね。最早デート風景にしか見えなくても。下二つは見つめあってるし。

『委員長はビーナス』

ある意味現代っ子っぽいか…?

ある学校に通うビーナス。もちろん『ビーナスの誕生』のビーナスです。貝殻で学校に通うことは校則違反だそうです。で、彼女は委員長。絵画通り、何だか愁いを帯びた表情でもくもくと「委員長」の仕事をこなし、風の神様に吹いてもらって登校し、またもくもくと仕事をこなし、勉強もし…そんな彼女のさりげない願望は…。絵画通りになっちゃいけませんよ、ビーナスさん。

『鳥獣戯画ジム』

近々パーティーがある!でも、一張羅は着られない!だって太っちゃってるもの!という三人に、あるダイエット方法が紹介されます。それは、モノクロな鳥獣戯画の世界で獣の姿となって、相撲ととったり瞑想したり…『鳥獣戯画』とダイエットに結び付けるって、どうやったらそんな発想が生まれるのかが知りたいです。果たして、三人のダイエットは無事成功するのか?一張羅を着てパーティーに出られるのか…!?

えどまち
えどまち
@edono78

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