異色の白目コンビ ピスタチオ
白目漫才でその知名度を広げつつあるお笑いコンビ「ピスタチオ」についてまとめました。
コンビ概要
結成 2010年
所属 よしもとクリエイティブ・エージェンシー東京
同期 田畑藤本、ボーイフレンド など
コンビ名の由来は「響きが可愛いから」
プロフィール
伊地知大樹(いじち ひろき)
1985年2月5日生まれ
出身 神奈川県
出身校 東京NSC13期生
元新宿歌舞伎町のNo.1ホスト
小澤慎一朗(おざわしんいちろう)
1988年9月15日生まれ
出身 東京都
出身校 東京NSC13期生
仇名 白いカマキリ
母方の祖父が某有名玩具メーカーの創設者メンバーで、父はIT企業社長という資産家
コンビ結成
出会いは東京NSCの同期生だったことから。
お互いの第一印象は、伊地知「気持ち悪いから、マジで近寄ってほしくなかった。本当に嫌いだった」、小澤「ウルフカットで、サイドを金色に染めていて怖かった。絶対元ヤンだと思った」とのこと。
そんな2人は講師にネタ見せをする特別講習の時間に初めて一緒になります。最初は伊地知さんを怖がっていた小澤さんでしたが、話してみたらすごく良い人で、お笑いのことも真剣に考えている姿勢を尊敬し、彼の方からコンビ結成を持ちかけました。
当初、伊地知さんはピン芸人として目立っており、小澤さんは全く印象に残らない影の薄いキャラという格差のあるコンビでした。しかし伊地知さんは小澤さんの突き抜けたキモさを稀な個性と捉えており、「(結成した年の)年末までにピスタチオはテレビに出れる」という確信をもっていたそうです。
歌舞伎町NO.1ホスト時代
しかし現実は全く仕事が来ず、ネタも受けず、月収0円の時もあり。伊地知さんは新宿歌舞伎町でホストのアルバイトを始めます。「目立つこと」と「人を喜ばせること」が大好きな彼は店の№1にまで上り詰め、最高月収は400万円。どんどんホスト業にのめり込んでいきます。
しかしその影響で、ネタ合わせにも二日酔いで現れたり、遅刻してきてはすぐ帰ったり、営業メールを打っていたりなど、お笑いには真剣に打ち込まなくなってしました。やる気の感じられない彼に小澤さんは怒り、コンビ仲は最悪に。「次のライブが終わったら解散しよう」という話になりました。ちなみに小澤さんのアルバイトはコンビニの夜勤でした。
解散直前の転機 白目漫才
最後のライブの30分前。伊地知さんが「男なのに妊娠しちゃう」という奇妙なネタを書き上げます。どうせウケてもスベっても最後だし、ぶっ飛んだ設定のネタなので、普通にやらずに変な格好でやろういうことになりました。
まず帽子を取った小澤さんの髪型が実に奇妙な七三分けになっており、「そのまま出ろ」と伊地知さんが指示。さらに首を振って白目をむき、奇妙なしゃべり方で漫才をすることにしました。そんな小澤さんの姿を見た伊地知さんは、コンビ結成当時から彼のボケで一度も笑ったことがなかったのですが、「この面白い生物はなんだ!?」と、この時初めて彼で笑ったといいます。自分だけ気持ち悪くなるのが悔しかった小澤さんは「お前もやれ!」と伊地知さんに要求。これがそのまま現在の「白目漫才」のスタイルになりました。
すべてが変わった舞台
舞台そでから中央のマイクへ向かう数メートルの間に、「キャーッ!!」という声が上がりました。それは歓声ではなく「気持ち悪い!!」という悲鳴の方でした。そしてその舞台は結成から数年の間で最も笑いを取ったそうです。
それまではどこかスタイリッシュでありたいという思いがあったが、「気持ち悪い」という声に心を射抜かれ、「俺芸人なんだ」という確信をもつことができたという伊地知さん。
舞台から降りるといつの間にか解散の話は消え、2人は「次のネタ合わせいつにする?」と会話していたそうです。