映画に登場する、「ここで働いてみたい!」と思った職場
就職難、就職氷河期なんて言われますが、やっぱり働く場所は選びたい…ということで、映画に登場した「いいなあ、ここだったら就職したいなあ」と思った「職場」をいくつか。まあ、ここに就職する方がよっぽど難しそうではありますけどね。
MIB(メン・イン・ブラック)本部(『MIBシリーズ』)
どんな職場か:地球にやってきた宇宙人の監視等を行う機関です。問題を起こす宇宙人を強制送還したり、時には…。政府にも属していないそうです。空港のようにいろいろな宇宙人が集まってくるわ、秘密の場所があるわ…「エージェント」と呼ばれる人々は黒いスーツに黒のサングラスをかけ、出生証明や指紋まで消されて「この世にいない人」にされます。そして「使えなくなる」と、記憶を消されます。(でも社会復帰はさせてくれる模様)
何か憧れます。いろいろ大変そう、というか大変な面しか描かれていなかった感じなのに。しかしここでの事務員、楽しそうです。警察機構を髣髴とさせるMIBですが、入る機会があったら入ってみたいです。一日体験でもいいから入れてほしいです。まあその場合は最後に記憶消されるんでしょうけども。(ピカッ)ええと…何の記事を書いてたんだっけ…。
モンスターズ・インク(『モンスターズ・インク』)
どんな職場か:一言で言えばエネルギー供給会社です。モンスターたちのクラス世界では、電気も車のエンジンも、「人間の子供の悲鳴」をエネルギーとしています。「モンスターズ・インク」では、「怖がらせ屋」とそのアシスタントがペアを組み、様々な子供のクロゼットを通じて子供を怖がらせ、悲鳴を集める。「怖がらせ屋」はモンスターの子供にとっては憧れの職業のようです。何せ、「人間のものに触ったら除菌、消毒しなきゃならない」と思い込んでおり、そんな子供を「怖がらせる」んですから。
各アシスタントが「今日怖がらせる子」のファイルを持ち、IDカードのようなもので目当てのドアを呼び出し、悲鳴はボンベにため込んで…そんな一連の作業の流れに、すごく憧れました。あちらでは「クロゼットにおばけがいる」という潜在的恐怖心があるのか、こうした映画が作られたんでしょうね。続編で前日端の『モンスターズユニバーシティ』での怖がらせ屋「フランクさん」の仕事人ぷりには惚れました。でも、やるならアシスタントがいいです。個人的には。裏方作業嫌いじゃないので。不要になったドアを処分したりする係りでもいいです。
チョコレート工場(『チャーリーとチョコレート工場』)
どんな職場か:世界的に有名な「ウォンカバー」なるチョコレートを作っている会社というか工場です。中がどうなっているのか長らく不明だったのですが…「金のチケットを5枚だけチョコの包み紙に入れといたので、当てた他人に工場見学させたげるよー」ということに。ウンパルンパなる小人族が多く働いているようですが、個性的なんて言葉じゃすまされないほどに幻想的というか童話的というか…「リスがクルミの殻を割る仕事部屋」「ファッジ(やわらかいチョコ味のキャラメルみたいなもの)の山」なんてのがあります。
「食べられるものでできている」部屋、入りたいです…草、食べてみたいです。どんな味がするのやら…グループ夫人(太った子のママ)がひそかにちょろまかしていた、チョコ菓子みたいなものも気になりますよね。まあ職員の場合は「仕事しろ、つまみ食いすんな」って怒られそうですが。いろいろ遊び心がある職場、憧れます。「仕事だっての!」と怒られそうですが。ただ問題はお給料。従業員ウンパルンパの給料はカカオ豆です。箱何個分とか、ボーナスは段ボール箱いっぱいのカカオ豆、とかなんでしょうか…つまみ食いとかして給料差っ引かれる時は、「カカオ豆何個減らしといた」なんて言われたり…なんて妄想が浮かびますが、個人的にはカカオ豆もらっても困ります…。
ビーストの城(『美女と野獣』)
どんな職場か:王子の傲慢で怒りっぽい性格のせいで、魔女によって魔法にかけられてしまったお城です。魔法を解く方法は、醜い野獣になってしまった王子を誰かが愛し、王子もまたその娘を愛することのみ。しかも、バラの花が散るまで…元は明るめのお城だったようですが、魔法によって色々と「邪悪」な感じに変えられてしまいました。家具が勝手に動きますが、これら皆、城で働いていた使用人たちです。
魔法にかかった状態の方がいろいろ楽しそうです。皆、元の職業や性格を象徴するような姿に変えられていたので、何に変身させられるのかが怖いですが。雇用条件が変身でも何でもいいから雇われたいです。魔法解けたら速攻で辞めるかと言われたら…お給料よさそうだし、ずっとしがみつきます。
客と職員は違う
何だかんだ言ってもこちらは「映画を見ている『客』」です。工場見学などの際優しいおじさんも従業員には怒鳴ったりもします。いいなと思った仕事がやってみるときつかったり…よく聞く話です。「客」と仕事をする「職員」は全く別物。お金をもらう以上、そのことは心得なくてはいけません。でも憧れるのも事実です。
星新一氏の『一日の仕事』という小説。社長、部長、課長、平社員の役目を一人で受け持つ男。すっかり慣れた作業を毎日2回行い、冷凍食品を出す…それが彼の「仕事」です。好き好んで就いた仕事ではなくても、続けなくてはなりません。何故なら、他に食料を手に入れることができないから。それが「仕事」だから、です。