日常と非日常が融合した不思議な世界を創造した画家 ルネ・マグリット

ルネ・マグリットはキュビズムに影響を受けた画家で、その画風は
明るさの中にどこか影の部分が見え隠れしている不思議な世界を描いた
作品が多い。

広告業界やアート業界、思想家にまで影響を与えたマグリット

ルネ・フランソワ・ギスラン・マグリット(René François Ghislain Magritte) は
1898年、ベルギー生まれの画家。タッチがわからないくらいに精密な絵だが、描いて
いる対象は不思議な光景が多く、飛んでいる鳥の形をした青空、空中に浮かんだ帽子の男性、
昼間なのに地上が夜の風景などがある。絵の題名も首をかしげたくなるものがほとんどだ。
「言葉とイメージの訴求」というテーマを追求したマグリットの絵は、思想家の
ミシェル・フーコーや広告・グラフィックアートの世界に多大な影響を与えている。

出典: ja.wikipedia.org

「大家族」暗い背景に青空をカットした鳥の形が印象的

マグリットの少年期から青年期

マグリットは1898年、ベルギーのレシーヌに生まれた。翌年の1899年にジリ、1904年
シャトレに移り、1916年まで少年時代を過ごした。1912年に母親が入水自殺をしたこと
で大きなショックを受けたが、この事件は彼の作品に影響を与えた出来事の一つとなっ
たと言われている。

1916年にブリュッセルの美術学校に入学したが、1910年代後半から1920年代前半は
画家としての方向性を探していた時期だった。キュビスム、未来派、ダダ、デ・ステイルな
どの運動や、詩人のピエール・ブルジョワ、詩人であり画家や音楽家として活動をしてい
るE.L.T.メセンス達のような芸術家との交際が始まった。

出典: ja.wikipedia.org

「これはパイプではない」この題名をつけたことで、思想家のフーコーに本を書かせた

シュールレアリズムの世界へ

マグリットは生活のためにグラフィックデザインや広告の仕事に就くが、その傍ら作品の
制作に勤しんでいた。1922年に幼馴染みジョルジェット・ベルジェと結婚するが、彼女を
モデルにした作品は数えきれない。1923年にジョルジョ・デ・キリコの作品「愛の歌」の
複製を見たことがきっかけで、シュールレアリズムの世界に進むことを決意。

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彼のシュールレアリズムの第一作「迷える騎手」

憧れのパリでの生活

1926年に初めてのシュールレアリズムの作品「迷える騎手」を発表。1927年、ブリュッセル
のル・サントール画廊での初個展では良い評価を得られなかったが、その後Centaure画廊と
契約し絵で生計を立てられるように。

以前から憧れていたパリに行ったマグリットは、
三年間パリ生活を送るが、アンドレ・ブルトンなど多くのシュールレアリストと友人になった。
ブルトンがワンマンだったために上手くいかなくなり、契約していた画廊も潰れたため
1930年にブリュッセルに戻った。

出典: blog.livedoor.jp

「人の子」身なりは常識的な男性ですが…

作品と違い常識人だったマグリット

ブリュッセルに戻ってから弟のポールと広告代理店を始めたマグリット。その後は生涯
ベルギーを出なかったという。

マグリットの生活は平穏で、ブリュッセルでは日本で言う3LDKのアパートで妻と飼い犬
のポメラニアン犬と暮らし、待ち合わせに遅刻せず毎晩10時には就寝するという、典型
的な小市民であった。遺品の中にあったマグリットの写真はスーツにネクタイ姿が多く、絵
を描く時もスーツ姿。あくまでも「平凡な小市民」を意識して生活していた彼は、自分専用
のアトリエではなく、台所の隅で制作をしていたというが、服や床を絵具で汚したりする
ことはなかったそうだ。

出典: blog.livedoor.jp

マグリットの作品は日本でも1971年の回顧展を始め作品展がこれまでに5回開催されるほど
好評で、宇都宮美術館、横浜美術館、豊田市美術館などに一部の作品が収蔵されている。
興味がある人は彼の不思議な世界を味わってくることをお勧めする。

※問い合わせ先
・宇都宮美術館 http://u-moa.jp/
・横浜美術館 yokohama.art.museum/
・豊田市美術館 www.museum.toyota.aichi.jp/
・宮崎県立美術館 http://www.miyazaki-archive.jp/bijutsu/
・広島県立美術館 http://www.hpam.jp/
・富山県立近代美術館 http://www.pref.toyama.jp/branches/3042/3042.htm
・姫路市立美術館 http://www.city.himeji.lg.jp/art/

出典: ja.wikipedia.org

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