恩田陸の世界

ミステリーやファンタジー、不思議な魅力を持つ作家、恩田陸の世界をご紹介します。

恩田陸の世界

本屋大賞を受賞し、何度も直木賞候補に名前があがる恩田陸。ファンタジーやSFなど、枠にとらわれない作品を沢山生み出しています。どこかノスタルジックな雰囲気で、さらに時間や季節の描写がとても秀逸です。ハッキリと浮かび上がる物語の情景と、最後までよめない展開にドキドキが止まりません。

郷愁を誘う情景描写に巧みで「ノスタルジアの魔術師」と称される。ファンタジーの賞からデビューしたが、ジャンルの枠にとらわれず、SF、ミステリー、またはクロスジャンルの作品と、幅広く執筆している。

出典: ja.wikipedia.org

夜のピクニック

本屋大賞を受賞し、さらに映画化された「夜のピクニック」。全生徒が24時間かけて80キロを歩く歩行祭。甲田貴子はずっと避けていた西脇融に声をかけようと決めていた。

クラスメイトと一緒に夜の道を歩くという非日常的な描写が、物語をさらに魅力的に盛り上げます。

麦の海に沈む果実

「三月は深き紅の淵を」という一冊の本を巡る学園シリーズ。理瀬という少女を中心に、色々な事件が巻き起こります。同タイトルの短編集「三月は深き紅の淵」、「睡蓮」、「黒と茶の幻想」、「黄昏の百合の骨」、「水晶の夜、翡翠の朝」さらには現在メフィストで連載中の「薔薇の中の蛇」もこの理瀬シリーズである。

ロミオとロミオは永遠に

産業廃棄物や大気汚染にさらされ、生きていくことが難しくなった地球で、将来安定した生活を体に入れるため、彼らが目指したのは「大東京学園」の卒業総代。クスッと笑えるパロディを要所要所に盛り込みながら、考える暇なく、あっと言う間に読み終えてしまえる痛快ストーリー!恩田陸独特の学生ノスタルジーも感じられます。

上と外

4年ぶりに父の働くG国を訪れた練と千鶴子。しかしそこで不運にもクーデターに巻き込まれ、両親とはぐれてしまう。神殿にたどり着いた2人は、救出を待つため出口を探す…。

全く立場の違う二人の男の子。思いやる家族の絆。神殿の謎など、ボリュームのある作品だが、とてもオススメです。

不連続の世界

「月の裏側」から続く、塚崎多聞シリーズ。塚崎多聞が遭遇する不思議な出来事を集めた短編集です。

ユージニア

ある一家を襲った毒殺事件。事件から数年後、関係者が事件を語り始めます。

事件現場にのこされたユージニアとは何のことなのか、一人一人の証言を聞き終えた先に待っている真実とは。背筋がぞくりとするサスペンスミステリー。

消滅

恩田陸の最新作。閉鎖された空港の中でテロの首謀者を見つけようとする推理ノベル。謎が謎を呼ぶロジックに独特のスピード感であっと言う間に読み終えてしまう一冊です。

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