「ニュー・ルック」とは、丸みのある肩と胸、細く絞られたウエスト、ふんわりと広がったスカートが特徴の、女性ファッションにおけるシルエットのことです。50年代のファッションはシルエットを重視していました。
日本では、膨らんだフレアスカートのことを、その形状から「落下傘スカート」と呼んでいました。
戦争の影が薄くなり、「もはや戦後ではない」と言われた時代です。
「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」で大人気になったオードリー・ヘップバーンは、ファッションリーダーでもありました。みながオードリーを真似て髪を短くカットし、彼女が映画の中で穿いていた8分丈のパンツは「サブリナパンツ」と呼ばれて日本でも大流行しました。
スカーフやネッカチーフを頭や首に巻くのも流行りました。オードリーが映画「昼下がりの情事」で演じたヒロイン・アリアーヌ。アリアーヌがいつも巻いていたスカーフの巻き方は「アリアーヌ巻き」と呼ばれて流行しました。
日本では映画「君の名は」のヒロイン・真知子のスカーフの巻き方が大流行しました。アリアーヌ巻きよりは、緩やかな巻き方です。
1950年代のグレース・ケリー。この時代、みなが銀幕のスターに憧れ、ファッションを模倣しました。
1958年のパーティードレス。戦後の暗さを払拭するような明るさを持ちながら、同時にクラシカルだった1950年代は終わり、狂乱の1960年代へと移行します。