私たちの知らない「怖い絵」

みなさんは、「怖い絵」と聞くと何を想像するでしょうか。この世ならざるものや、グロテスクなものが描かれた絵を想像すると思います。しかし、中野京子さんの紹介する絵は見るからに恐ろしい絵だけでなく、一見平和そうに見える絵もあります。今回はそんな「怖い絵」についてご紹介します。

有名な絵画の設定を知る

ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」も怖い絵として紹介されています。一見するとヴィーナスの誕生を祝っているだけのように見えますが、ヴィーナスが生まれた背景を知ることで、絵を見る目が変わります。
彼女の父ウラノスは、子供に殺されるという予言を恐れ、生まれた子供を次々に食べる神でした。しかし、末っ子のクロノスに殺害されます。クロノスはウラノスの体を切断し、その一部を海に投げ込みました。ヴィーナスは、その肉片と海の泡から生まれた存在だったのです。

この他にも、多くの作品が紹介されています。穏やかな絵画であっても、その背景を知ることで裏に隠された恐ろしさを知ることができるのです。有名な作品や見たことのある作品も多く紹介されていますから、「こんな意味があったのか!」と驚かされることでしょう。「怖い絵」を読み、絵画の知られざる世界に足を踏み入れましょう。

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