大谷翔平がついに入団を決意!日本ハムの誠実さ溢れる交渉術を紹介

高校卒業後はプロ野球入団ではなく、メジャー挑戦を表明していた大谷翔平。ここでは彼を口説き落とした日本ハムファイターズの交渉術を紹介しています。大谷自身を成長させたいという気持ちが伝わる、チームの誠実な交渉姿勢を画像付きでまとめました。

【2012年11月17日】 2度目の入団交渉 大谷も同席

▼交渉した日ハムの山田正雄GM
「今回 本人が出席してくれたことに感謝したい。感触はまだ分からない」
「二刀流の話をしたときには メジャーからは不可能だと言われていたそうで その話は喜んで少しニコッとしていました」

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今回の交渉は 大谷の両親が 一度は球団の話を聞いた方がいいと大谷を説得して実現した

岩手県奥州市内のホテルでの約1時間の交渉で日ハム側は プロジェクターを使用して 球団の育成体制や 投手と野手の「二刀流」で育成したいとのプランを提示

日本球界初となる「エース兼任4番」として育てたいという規格外の方針で その道のパイオニアになれるようにしたいと説明した

▼交渉後 父親の徹さん
「前向きな態度は感じられなかった。でも 全く「ノー」という感じでもなかった」
「私自身は以前から国内寄りではあったので 日本でプレーして欲しい気はあった」

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日ハム側の説明に対し 大谷は終始無言

質問もなかったという

しかし 二刀流の話のときは笑顔で反応してくれたとのこと

大谷の心を大きく動かすことはできなかったが 父親の心境は大きく変化した

応援するとしていたメジャー挑戦から 日ハム入団を希望すると表明したのだ

※【交渉ポイント】
◎国内でもパイオニアになれると二刀流を提示
◎人間教育を重んじる育成方針を示す
◎前回のリスク説明と今回の育成面のアピールで 両親の心を動かす
◎迷いのあった父親の真の気持ちを引き出すことに成功

【2012年11月26日】 3度目の入団交渉 栗山監督が初の同席

▼交渉した日ハムの山田正雄GM
「(大谷の)表情は前回よりは柔らかくなっていたのかな。球団としては思っていることを全部話した。出し尽くしました。あとは決断を待つだけ。一日も早く「日本ハムに入団したい」という言葉を聞きたい」

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▼交渉した栗山監督
「自分の思いを 魂の部分を 言葉にして伝えさせていただきました」
「翻意させに来たわけではない。一緒に夢をかなえたい。どうやったら手伝えるのか。監督ではなく解説者になっていた」

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栗山監督が初の同席となった今回の交渉は 岩手県奥州市内のホテルで約50分間行われた

大谷が 「すごい情熱の方」と語ったように 栗山監督はメジャーリーグで成功するための道筋を熱く語った

野球解説者として取材した経験から 生活環境の厳しさや野球環境の違いなど 具体例を示しながら話したという

さらに 「メジャーリーグ挑戦1本だという気持ちはわかる。その夢を叶えるまで何年かかるか。確率のいい方法を提案させてもらえば 1つがファイターズだと思う」と 日本ハム経由でのメジャーリーグ挑戦を説いた

野球協約では ドラフト指名選手との移籍を条件とした契約を禁じているが 違反すれすれを承知の上だった

▼交渉後の会見で大谷
「説得ではなく 自分の(大谷の)立場を親身になって考えていただきました。ありがたいですし 感謝しています。栗山監督に会えて良かった」

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「栗山監督は情熱的な方で 素晴らしい話が聞けました。自分で考える上での判断材料になります。新たな発見もありました」

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交渉開始後 初の記者会見となった大谷

前回の交渉では無言だった大谷も 栗山監督が同席した今回は質問もしたという

その栗山監督の話は大谷の心に響いたようで 「アメリカで生活するのは大変なんですね」という言葉も漏れたという

以前から面識があり 信頼の置ける栗山監督の言葉だけに 疑いなく素直に聞けたのかもしれない

高校から即メジャー挑戦1本だった考えから 国内を経由してのメジャーという選択肢も加わった様子であった

※【交渉ポイント】
◎栗山監督を同席させ 説得ではなく あくまで大谷の立場で話を進める
◎取材経験からの具体例を話すことで メジャーの厳しさを実感させる
◎夢を叶えるためには 国内経由の道が最善であることを示す
◎監督としての意見ではなく 客観的な視点で意見を述べる
◎日ハム側は全て出し尽くしたとして 大谷の判断を待つ形に

※【この時点での大谷の気持ち】
当初のメジャー1本の姿勢から 「判断材料を得た」と 選択肢が増えたことを示唆する

【2012年12月3日】 大谷サイドからの申し入れで4度目の入団交渉

▼交渉した栗山監督
「日本でプレーするのなら 全て自分が背負う。指名を強行した球団と自分が悪いと。できる限りプレーしやすい環境をつくりたい。一番大切なのは 大谷君の将来。その道をつくるのは大人の責任」

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今回の交渉は 大谷にはまだ迷いがあり もう一度話を聞きたいとの申し入れがあって実現した

岩手県奥州市内のホテルでの約40分の交渉の中で 大谷から2つのことに関して質問があったという

1つは二刀流に関して

打者としてスタートしたら 投手として使われず 打者のままおわってしまうのではないかということ

これに関して日ハム側は ダルビッシュがつけていた背番号11を用意していることを伝え 投手として評価していることを明言した

▼交渉後 球団広報を通じて出した大谷のコメント
「自分の疑問点を解消していただき感謝しております。周囲に迷惑がかからぬよう 今週中には球団に伝えたいと思います」

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2つ目は 当初のメジャー挑戦から国内球団に進路を取ることでバッシングを受けるのではないかということに関して

日ハム側は これが大谷の中でかなりの重圧になってることをすでに把握していた

そこで大谷に 「批判は球団が受ける。我々が背負っていく」と諭した

さらに栗山監督が すぐさまメディアに対し 自分たちが盾になることを明言

公に自分たちの態度を示すことで 言葉だけでないことを示して見せた

これにより 大谷が抱えていたわだかまりは解消

栗山監督が大谷の左肩をたたき 「楽しみな返事を待っています」と言うほど 大谷の気持ちに変化が見えた交渉となった

※【交渉ポイント】
◎大谷のわだかまりを事前に把握し 解決策を用意
◎背番号を用意し 投手として評価していることを伝える
◎メディアの前で バッシングに対する球団の姿勢を示す
◎これにより 交渉での言葉がウソでないことを大谷に証明してみせる
◎契約の具体的条件を提示し 背中を押す

※【この時点での大谷の気持ち】
入団に関する質問をしている時点で 気持ちに変化があったのは明白
球団側から確信を持てる言葉をもらい 決断の一歩を踏み出せる形に

【2012年12月9日】 5度目の入団交渉後 日ハム入団を表明

「たくさんの方にご迷惑をおかけしましたが 今までお世話になった方や 地元の方々に日本でプレーする姿を見て頂いて 少しでも恩返しできればいいなと思ってます。子供たちの目指す選手になれるように これからファイターズの一員として頑張って行きたいと思っています」

出典: www.sanspo.com

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