デキる猫は今日も憂鬱(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『デキる猫は今日も憂鬱』とは山田ヒツジによる日常系コメディ漫画である。『水曜日のシリウス』にて2018年8月から連載を開始。仕事はできるが生活能力は皆無のOL・福澤幸来と、幸来に拾われた恩を返そうと、家事全般を完璧にこなす「デキる猫」に成長したちょっと大きい猫・諭吉の日常が描かれている。幸来からの真っすぐな愛情に対し、ツンデレな態度をとる諭吉の姿が微笑ましく、二人の姿に笑いと癒しを与えられる作品になっている。
『デキる猫は今日も憂鬱』の用語
UMYU-Sea(うみゅーしー)
5人組のウミウシ系アイドル。料理番組「GO!ウミウシ戦隊UMYU-Sea!!」にて結成された。メンバーはゴマフビロードウミウシ、アカネサスウミウシ、オアウミウシ、クロシタナシウミウシ、イチゴミルクウミウシの5人。子供から絶大な人気を誇る。現在漫画に登場しているのはゴマフビロードウミウシ、アカネサスウミウシ、アオウミウシの3人のみである。
番組での設定は、神様から力を与えられたウミウシが人間の少女になり、海の幸を食べてパワーチャージして、宇宙からやってきたガイライ獣と戦うというもの。スキル「雑食」を使い、あらゆるものを食べてパワーに変えることができる。しかし、ものすごい偏食であるため、アカネサスウミウシやアオウミウシのように、食べること自体を嫌がるウミウシもいる。神様から、ただ食べるだけではなく美味しく食べることで真の力が発揮されると言われて、料理を始める。テレビ出演以外にも水族館でイベントを行ったり、料理本を出版、サイン会を開くなど活動の幅が広い。
猫吸い
猫のお腹などに顔をうずめ、匂いを嗅ぐ好意。猫独特の匂いを嗅ぐことによって精神的に落ち着いたり、飼い主から猫への愛情を示すことがある。猫は信頼している相手にしかお腹を触らせないので、お腹に顔をうずめる行為は信頼関係がないとできない。語源は猫好きで有名なミュージシャンの坂本美雨が、SNSにて「猫はお吸い物」と称したことである。
『デキる猫は今日も憂鬱』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
優芽の祖母「私の祖父がよく言っていたの『黒猫は゛餡子猫゛と言って幸運を運ぶ゛福猫゛なんだよ』って大事にしてあげてね」
優芽の誕生パーティーに参加していた諭吉は、優芽の紹介で祖母の部屋を訪れて握手を交わす。諭吉の綺麗な毛の手触りから、名の祖母は昔飼っていた黒猫のことを思い出して懐かしむ。そこに諭吉と優芽を探していた幸来がやって来るが、人よりも大きい諭吉が祖母を怯えさせてはいけないと慌て、「危険な猫ではない」と言って間に入る。その姿を見た祖母は、「幸運なお嬢さんね゛餡子猫゛と暮らしてるなんて」とほほ笑んだ。そして幸来に、「私の祖父がよく言っていたの『黒猫は゛餡子猫゛と言って幸運を運ぶ゛福猫゛なんだよ』って大事にしてあげてね」と言った。自分が昔が飼っていた黒猫に想いを馳せながら、幸来に諭吉と暮らせる幸運さを伝えてくれた祖母。彼女の優しさや、黒猫に対する優しさが伝わってくるセリフである。
幸来「周りの目が気になって仕方がなかったとか言っといて私…周りの声ほんとにちゃんと聴こえてた…―?」
実家に帰省して人間に変装した諭吉と共に幸来は初詣に訪れた先で、学生時代の友達と遭遇。そこで才能を生かした職業ではなく、都会でOLをしているんだという話題になったことで、両親に感じていたコンプレックスを刺激されてしまった幸来は、逃げてしまう。しかし、逃げた先で諭吉と友人たちの子供に出会う。子供たちから友人たちが幸来のことをとても良く評価していると幸来は聞いた。幼い頃から周囲の目を気にしていたはずの幸来は、周囲からの本当の評価を聞き逃していたことに気づいて「周りの目が気になって仕方がなかったとか言っといて私…周りの声ほんとにちゃんと聴こえてた…―?」と考えた。その後、子供たちを探しに来た友人たちと改めて話すことで、幸来が一方的に感じていた友人との距離は縮まった。
幸来「…今更なんて思わないよ…私もふたりともっと話したい…聞いて…くれる?」
才能を生かした仕事をしている両親に対して一方的にコンプレックスを感じていた幸来は、幼い頃から両親との対話がうまくいかず、自然と親子間に溝ができてしまっている状態であった。しかし、諭吉を両親に紹介したときに、母親から「あなたが…ひどく悩んでいたこと気づいていたけど、私たちのせいでもあるからどうふれたらいいのかずっとわからなかった…あなたこそ「今更」って思うかもしれないけどもしも、もしも今からでも間に合うのなら…」と言う母親に、幸来は「…今更なんて思わないよ…私もふたりともっと話したい…聞いて…くれる?」と返した。母親からの突然の言葉に戸惑っていると、諭吉に背を押されて幸来は両親と溝を少しだけ埋めることに成功した。
化粧を施すのも完璧
家事からDIY、家計の管理に加えてさらに化粧までできる諭吉。二度寝してしまった幸来が仕事に遅れないようにと、幸来を寝かせたままで完璧な化粧を施すのだ。幸来はそんな諭吉に感謝するものの、諭吉に化粧を頼めば長く眠れるのではと考える。その考えを実行した結果、幸来は合コンに参加するのではないかと勘繰られるほど、気合の入った化粧をされるのだった。
『デキる猫は今日も憂鬱』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
本作が描かれるきっかけとなった制作秘話
本作は山田ヒツジ曰く「疲れている時に、願望丸出しで描いたラクガキから生まれたもの」と1巻あとがきにて書いている。山田ヒツジは本作を書く前は漫画の仕事を長期休養していたため、コミック化するのは6~7年ぶりであった。1巻2巻のおまけ漫画では、山田ヒツジが趣味で描いていた頃の『デキる猫は今日も憂鬱』の諭吉視点の話が掲載されている。3巻以降は、描きおろしにて諭吉視点の話が描かれている。
コミックス表紙裏おまけ漫画にミスが存在する
コミックス1巻の表紙裏に描かれているおまけ漫画のイラスト内に「きょう」「ねこ」「ゆううつ」といったタイトルロゴの誤植が存在する。これは初版のみで2刷以降は修正されている。
UMYU-Seaの未登場メンバー
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目次 - Contents
- 『デキる猫は今日も憂鬱』の概要
- 『デキる猫は今日も憂鬱』のあらすじ・ストーリー
- ズボラなOLとデキる猫
- UMYU-Seaが結んだ縁
- 実家へ帰省
- 『デキる猫は今日も憂鬱』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- 福澤幸来(ふくざわさく)
- 諭吉(ゆきち)
- 幸来の会社関係
- 織塚馨(おりづかかおる)
- 柴咲ゆり(しばさきゆり)
- 尾代(おしろ)
- 織塚の親族
- 優芽(ゆめ)
- 優芽の母
- 優芽の祖母
- 諭吉行きつけのスーパーの従業員
- 仁科理央(にしなりお)
- 店長
- UMYU-Sea(うみゅーしー)
- ゴマフビロードウミウシ
- アカネサスウミウシ
- アオウミウシ
- 幸来の家族
- 幸来の母
- 幸来の父
- その他の人物
- オオヤ
- 隣のおばあちゃん
- プリンス・オブ・タナカ・シャイニー・ダイヤモンド
- 『デキる猫は今日も憂鬱』の用語
- UMYU-Sea(うみゅーしー)
- 猫吸い
- 『デキる猫は今日も憂鬱』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 優芽の祖母「私の祖父がよく言っていたの『黒猫は゛餡子猫゛と言って幸運を運ぶ゛福猫゛なんだよ』って大事にしてあげてね」
- 幸来「周りの目が気になって仕方がなかったとか言っといて私…周りの声ほんとにちゃんと聴こえてた…―?」
- 幸来「…今更なんて思わないよ…私もふたりともっと話したい…聞いて…くれる?」
- 化粧を施すのも完璧
- 『デキる猫は今日も憂鬱』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作が描かれるきっかけとなった制作秘話
- コミックス表紙裏おまけ漫画にミスが存在する
- UMYU-Seaの未登場メンバー