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miiiyop5のレビュー・評価・感想

ペイ・フォワード 可能の王国
8

小さな善意が生む、大きな波紋の物語

『ペイ・フォワード 可能の王国』は、単なるドラマ映画を超えた、心温まるメッセージを持った作品です。ミミ・レダー監督によって2000年に公開されたこの映画は、キャサリン・ライアン・ハイドの同名の小説を基にしています。

物語の中心は、社会学の授業で「世界を変えるアイデア」を出すことを課された少年、トレヴァー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)です。彼が提案したのは「ペイ・フォワード」というシンプルながらも力強い概念です。「善行を行った人がさらに3人に善行を行うように促す」というこのアイデアは、まさに連鎖反応のように広がっていきます。

映画はトレヴァーのアイデアが彼の周囲、そしてさらに広い社会にどのように影響を与えていくかを、丁寧に描いています。ケビン・スペイシー、ヘレン・ハントの演技は素晴らしく、彼らが抱える内面の葛藤や成長が観る者の心を打ちます。特にトレヴァーの純粋さと、彼を取り巻く大人たちの複雑な感情が、ストーリーに深みを与えています。

この映画は、人間の善意とその力を信じることの大切さを教えてくれます。終盤に向かって展開されるドラマティックなシーンは、観る者に強い印象を残し、多くの涙を誘います。ただし終わり方については賛否両論あり、予想外の展開に戸惑う人もいるかもしれません。

この映画は単に心温まる物語を楽しむだけでなく、「私たち自身の行動が社会にどのような影響を与えるか」を考えさせられる作品です。人々がお互いに対して行う小さな親切が、大きな変化を生む可能性を秘めていることを教えてくれます。

薫る花は凛と咲く
8

こちらまでもどかしくなる青春

こちらの作品は三香見サカ先生の作品です。
舞台は、隣接したふたつの高校。由緒正しきお嬢様学校と、片方は不良のたまり場の男子校。ここまでならよくある青春ラブストーリーなのですが、主人公もヒロインもとにかく可愛い!!
主人公はちょっと強面なせいもあり、見た目で損をすることが多い少年。しかし内面は素直で優しくて、自分を塞ぎ混んでしまいがち。ヒロインはまず雰囲気からして、ふわっとした可愛らしい女の子。内面は芯がしっかりしててかっこいい!見た目は怖そうで周りに恐れられる心優しき主人公と、見た目は可愛らしいのに自分の意思を貫き通せるように強くて優しいヒロイン。このふたりが出会って、仲間も加わり色んな気持ちを知って、成長しつつ恋を育む話。
もう見てるこちらまでもどかしい!ってなるのですが、そこもいい。変にくどくなくて、さっぱりして甘酸っぱい。「誰かのために」がいつか自分に優しさとなってかえってくる感じ、とても好きです。主人公だけでなく、主人公の周りの仲間や家族、ヒロインの親友など、みんなそれぞれ個性的で愛くるしいキャラクターも続々と現れるので、自分の推しキャラを見つけながら主人公とヒロインの恋にときめけること間違いなし!!
ちなみに私は、ヒロインの和栗薫子ちゃん推し。ほんとに見てて癒されるし、かわいいし、推さないなんて選択しなかった!

これは恋のはなし
10

ただの恋のはなし

31歳の小説家・内海と10歳の少女・遥の恋。
設定だけ聞くと人によってはありえないとか気持ち悪いとか思うかもしれません。
私自身も最初は設定が面白いなとか軽い気持ちで読み始めましたが、主人公である内海と同様に遥を最初に見た瞬間、物語に引き込まれました。

その2人の出会いによってお互いの環境が変わり始めます。
主人公・内海の仕事とか、その友達の状況とか、ヒロインの同級生やヒロインの家庭状況だったりと、漫画なので現実離れしている点は多々ありますが、登場人物それぞれの心情はけっしてあり得ないものではないので理解や共感ができます。

物語が進むにつれ、登場人物達も年を重ね、それぞれの考え方や年の差ならではの悩みや葛藤があり、その結果様々な事が起こりはしますが結局は相手を一途に想いやるという気持ちは変わりません。
純粋にこれは恋のはなしなので。

読んでいくうちにどんどん物語に引き込まれていき、まさに恋愛に年の差なんて関係ないと思わせる素晴らしい漫画だと思います。
テンポも雰囲気も良く気持ちよく完結しております。
最初は「ん?」と思うことはあるかもしれませんが読み終わると恋愛っていいなと思えます。
まずは1巻を手に取って読んでもらいたいと思います。