ナラタージュ

ナラタージュ

『ナラタージュ』とは、島本理生による日本の恋愛小説、およびそれを原作とした2017年公開の映画作品。書下ろしの作品として2005年2月28日に単行本が発行されると、宝島社の「この恋愛小説がすごい! 2006年版」で第1位、「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」で第1位、2006年の本屋大賞で第6位に選出。さらに第十八回山本周五郎賞候補となった。映画は行定勲監督、松本潤と有村架純主演で2017年10月7日に公開された。

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ナラタージュのレビュー・評価・感想

ナラタージュ
8

自分から本気で好きになった事がありますか?

この映画は松本潤・有村架純主演の映画です。
設定的には既婚者の学校の先生と生徒の不倫ですが、そんな簡単な恋愛事情ではありません。
私は女性なので生徒役に気持ちが入ってしまいましたが、自殺を考えるぐらい本気で追い詰められた時に
差し出された優しい男性の言動に心惹かれる事は罪な事でしょうか。
人の気持ちに綺麗事なんて通用しない。
それでも理性と戦って、微妙な距離で互いの気持ちを確かめ合って。
勿論先生の方にも相当の事情があり、巷の不倫関係とは全く違う状況で。
むしろ関係上は不倫かもしれませんが、私の目には純愛にしか見えませんでした。
映画のキャッチコピーで「一生に一度の恋。私にはあなたでした」という絶妙な言葉が使われていましたが、この言葉が全てだと思います。
どんなに諦めたくても、忘れたくても、他の人と付き合っても「私にはあなたでした」なんです。
この映画は自分から本気で好きになった事がある方なら、何かしら胸にくるものがあるように思えます。
逆に相手から惚れられて付き合った場合が多い方には理解されない感情かもしれません。
余談ですが、この映画は原作の小説がありますが、映画を観て胸に刺さる感情があった方は是非とも小説も読んでみて頂きたいです。
映画とはラストが違うのですが、私は映画のキャストで小説のラストを想像すると幸せな感情に包まれます。
アイドル感なしで演じた松本潤さんと泣きの演技が秀逸だった有村架純さんなので、先入観なしで一度観て頂ければ嬉しいです。