ファンタジー要素が増したシリーズ第13作
2016年2月から2017年1月にかけて放送された『プリキュア』シリーズ第13作。伝説の魔法使い「プリキュア」となったみらいとリコ。2人の主人公がそれぞれが住む、2つの世界での日常や戦いが描かれるというストーリーになっています。
本作はプリキュアを魔法使いと設定して、東映アニメ的には『魔法使いサリー』や『おジャ魔女どれみ』等を当初は連想させる雰囲気にしています。しかし女子中学生の日常を中心としたストーリーや、魔法は文化的な役割で、プリキュアが基本肉弾戦で戦う辺りはシリーズの伝統を守っている印象がありました。
本作は2人主役ものにすることで原点回帰的な雰囲気がありつつ、キュアマジカル・リコを異世界マホウ界出身にする事で例年以上に異世界の要素が濃くなった印象で、人間界と異種族の少女のバディものの要素は以降の作品でも受け継がれる要素になりました。
基本的には(後に追加戦士のキュアフェリーチェが加わるとはいえ)みらいとリコの日常を中心にしていて、シリーズの中では比較的肩肘の張らない作風になっています。この辺りは前作『GOプリ』の重厚なストーリーが好きな方には賛否あるところですが、その分初心者向けの印象もあります。また百合要素の濃さから大きなお友達人気も高く、深夜アニメで続編が控えるなど驚きの展開が多いのも特徴ですね。
人数が少ない分プリキュアに4種類の姿を持たせて、「毎回どのスタイルで戦うのか?」というのも楽しみになっていた印象でした。