MONDO GROSSO

MONDO GROSSO

MONDO GROSSO(モンド・グロッソ)は1991年から活動を始めた大沢伸一のソロ・プロジェクト。「MONDO GROSSO」はイタリア語で、「大きな世界」という意味である。
1991年に京都で結成されたMONDO GROSSOは、Kyoto Jazz Massiveの派生バンドとして活動をスタートさせる。1993年に1stアルバム『MONDO GROSSO』でメジャーデビューを果たした。1996年には大沢伸一を残し他のメンバーが脱退し、ソロ・プロジェクトになる。ソロになってからは様々なアーティストの起用・プロデュース・フィーチャリングを行うコラボレーション・ユニットの趣向を基盤としたプロジェクトへ移行した。

MONDO GROSSOのレビュー・評価・感想

MONDO GROSSO
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14年ぶりの復活

14年間、何をしていたのだろうか。2017年6月7日にMONDO GROSSOの新しいアルバム『何度でも新しく生まれる』が発売された。MONDO GROSSOは90年代に高い音楽性で評価されていた音楽グループである。しかし、14年前に音楽活動を休止。その後、楽曲をリリースすることもなく、日本の音楽チャートを見守っていた。今回のアルバム『何度でも新しく生まれ変わる」では満島ひかりをはじめ、やくしまるえつこ、乃木坂46の齋藤飛鳥をメインボーカルとして招き、楽曲プロデュースをした。満島ひかりといえば、2017年のテレビドラマ『カルテット』のテーマ曲で歌声を披露したばかりだ。「ラビリンス」という楽曲は、満島の儚く少年のようなボイスを基盤に作られているようだ。アルバムを聴いていると、歌い手のアイデンティティをそのまま楽曲に反映されているように思える。この「ラビリンス」には、オフコーラス、ビバップ、アコースティックなどど複数のバージョンがあり、どれも聞き応えのある。MONDO GRASSOの楽曲制作へのこだわりが垣間見える。宇多田ヒカルの本格的な復活とも重なり、今後のメインボーカルを招いた楽曲制作に期待も含めて、音楽シーンにおいて重要なアルバムである。