罪の余白

罪の余白

『罪の余白』は芦沢央による日本の小説、およびそれを原作とした実写映画である。第3回野性時代フロンティア文学賞受賞作。加筆修正を行ったうえで、2012年8月31日に角川書店から単行本が発売された。映画は2015年10月3日に公開された。監督・脚本は大塚祐吉。主演は内野聖陽が務めた。娘に自殺された父親が、娘を死に追いやった女子高生たちに罠を仕掛ける。

罪の余白のレビュー・評価・感想

罪の余白
8

美しくて恐ろしい女子高生

仲良しグループのさき、まほ、かな。しかし、何か変な関係。まほは、さきがかなに優しくしているとあからさまに嫉妬の目でした。そんな時、さきとかなはテストの対決を。負けたかなはベランダの手すりに登るように言われます。嫌がりながらも半ばさき、まほから強制され登ります。そして、バランスを崩し転落死してしまいます。大学で心理学を教えるかなの父は真実を探すことにします。そして、娘の日記を見つけ、娘がさき、まほからイジメられていたことを知ります。さき、まほに接触しようとする父親。しかし、さきの恐ろしいほどの策略にあい、ボロボロにされてしまいます。それでも、どうしても真実を聞き出したい父親の孤独な戦いです。イジメがテーマになっているので嫌がる人もいるかもしれませんが物語は良く出来ていて面白いです。さきの引き込まれてしまうほどの美しさ。その裏にある本性。これこそ若い子の恐ろしさがよく出ていました。しかし、もう少しさきの本当の姿を表してほしかったです。どういう終わりかたをするのだろう?と思いながら見ていたら意外な方法で父親は真実を手に入れました。ラストまで見逃せない面白い映画です。少し暗めですが見る価値があります。