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アンニュイ感漂うシュールな一品
この映画まず触れて置かなくてはいけないことは、音楽に注目していただきたいということです。何といってもあのジャズ界の巨匠マイルス・デイヴィスが関わっているからです。まあ、OSTといってもいいのでしょうが、タイトルに「マイルス・デイヴィス&マーカス・ミラー」とのクレジットがあればジャズ・フュージョン・ファンは聴いておきたくなるハズ。このOSTは映画から離れても充分に訴えかけてくる内容です。気だるく暑い午後、何もせずにくつろいで午睡にひたるエキゾチックな風景が目に浮かんでくるではないでしょうか。
エレン・バーキンが荒れ地に横たわるオープニングから、幻想的でアンニュイな雰囲気が横溢するのですが、脇役で出演したジョディ・フォスターの存在感がすごかった。全体的に浮世離れした夢幻世界とでもいうべき内容。私はこの作品を2度観ており、何故か1度目はとても良い映画だなと思ったのですが、2度目はあまり楽しめなかったです。別にオチを知っていたからという訳ではないのですが、ちょっと不思議な経験でした。この映画を監督したメアリー・ランバートという人については経歴はよくわからないのですが、機会があればこの女流監督が撮った他の映画もみてみたいものだと思いました。