アシガール

アシガール

『アシガール』とは、集英社の月刊誌『Cocohana』にて2012年から2022年まで連載された森本梢子による少女漫画、およびそれを原作とした小説、テレビドラマ作品。物語は、現代の女子高生が突然タイムスリップし、偶然出会った戦国の若者に一目惚れをするところから始まる。主人公速川唯の成長や恋愛模様を通じて、友情や勇気、愛が描かれ、読者に共感を与える作品。感動と笑いがいっぱいの魅力的なストーリー展開が特徴である。

アシガールのレビュー・評価・感想

アシガール
9

戦国時代で繰り広げられる一途な恋と笑いの冒険

少女コミック「アシガール」は、現代の女子高生が戦国時代にタイムスリップして活躍する、ユニークなラブコメディ。主人公の唯は初めて会った瞬間に若君・忠清に一目惚れ。「彼を守るために何でもする!」という彼女の行動力と一途さが、読者の心を強く引き込みます。
普通の高校生の唯が「足軽になって若君を守る」という、突拍子もないけれど芯の強い決断が、物語を一層面白くしています。戦場では女子高生らしい未熟さと強い意志が交錯し、ハラハラしながらも笑いが溢れる場面が多数描かれていいます。そんなギャップが唯というキャラクターをただの恋愛ヒロインではなく、親しみやすく、応援したくなる存在にしています。
さらに、若君のキャラクターも非常に魅力的です。冷静で美しく時に冷徹に見える彼が、唯に少しずつ心を開き、信頼を寄せる様子は胸を打ちます。また、戦国時代のリアリティが背景にあるため、2人の恋愛は単なるロマンチックなものではありません。常に緊張感が漂い、読むたびに「どうなるんだろう?」とページをめくる手が止まりません。
「アシガール」はラブストーリー好きだけでなく、笑いやアクションを求める人にもピッタリの作品です。戦国時代の厳しい現実と、現代ののんびりした日常が織り交ぜられた展開に、読み手はどんどん夢中になってしまいます!

アシガール
8

戦国時代ものという、堅苦しさは一切なく、面白いです

作者の森本梢子さんの代表作といえば、「ごくせん」。ドラマ化もされて大人気でしたが、同じくこの「アシガール」もドラマ化されて放映されました。
「アシガール」を漫画では読んでいないけれど、ドラマで観たわ、という方がいれば、ぜひ、原作の漫画も読んでみて欲しいです。
ドラマではいまいち味わえなかった、ちょっとしたバカバカしいけれど面白いネタがあちらこちらに描かれていて、漫画「アシガール」にはまること間違いなし。

独特のぼんやりとした抜け感のある女子高生ヒロイン、「唯(ゆい)」が戦国時代にタイムスリップ。
女子高生ではなく、足軽として、名前も唯ではなく、「唯之助(ゆいのすけ)」として活躍(?)していくストーリーなのですが、とにかく楽しく笑える漫画なのです。

足の速さだけが特技、として描かれている主人公の唯ですが、こんなにテキトーなのに楽しく上手に生きていける、それも特技のひとつ、と思わずにはいられない魅力のあるキャラクター。
本当の時代ではタイムスリップを発明するほどの天才少年である弟くん、戦国時代では拾ってもらい、お世話になるおふくろ様、唯の恋する若君様、といろいろな人たちに支えられ、関わり合いながらの笑える唯之助の戦国時代での活躍がとっても面白い漫画です。