笑って読める本屋店員さんの面白大変な日常
主人公の本田さんは、ガイコツの姿で描かれる書店員さん。本屋で働く人たちの周りで巻き起こる悲喜こもごもを勢いのあるギャグで描くエッセイ本です。
日本のマンガを求めて海外からお越しのお客様との一筋縄ではいかないやり取り、毎日のように届く新刊の山との攻防、在庫や新刊を巡る出版社との駆け引きなどなど、本屋のお客である私たち読者の知らない裏側が面白おかしく語られています。
本屋という場所は基本的には静かな空間であるイメージですが、本作を読むとそのバックヤードは思いの外殺伐としている様子。倉庫を雪崩のように埋め尽くす新刊を品出ししようにも棚にスペースがなかったり、栞やステッカーなどの特典品を一冊一冊手作業で挟む必要があったり、本はあっても特典品の到着が遅れたせいで売り場に出せなかったり。そうした戦場のような時間が終わっても、今度は在庫数の確保や返品の判断に頭を悩ませなければなりません。
きっと書店員さんなら誰もが直面し続けるであろう日々の試練を、ガイコツ姿の本田さんと多種多様な被り物をした同僚の皆さんが体当たりで捌いていく様子を明るくパワフルに描くのが本作「ガイコツ書店員 本田さん」です。
知られざる書店員さんの仕事に触れ、社会人なら誰もが経験する仕事の大変さに共感し、楽しく笑って元気をもらえるポジティブエッセイです。