超絶技巧サックスプレイヤー!
本田雅人氏は1962年高知県生まれ。両親が音楽教員であったことから楽器に親しむようになり、その後、国立音楽大学サクソフォン科に入学します。同大学を首席で卒業したあとはスタジオ・ミュージシャンとして活動を開始し、安全地帯・渡辺美里・角松敏生等のサポートをしていました。
そしてフュージョン・グループ、T−スクェアのフロントマンにしてサックス奏者の伊東たけしが退団することになった代わりに1991年T-スクェアに加入します。
作曲、アレンジ面において同バンドに新風を巻き起こし、当然伊東がいたときと違うスクェア・サウンドになったことにより賛否はあったかもしれませんがスクェアの人気に翳りが生じることなく90年代のスクェアに貢献したといえるでしょう。
難易度の高い本田氏の楽曲はバンドのレベル・アップになったのではないでしょうか。
そして’98年T-スクェアを退団(後釜には宮崎隆睦が加入)、ソロ・アーティストとして活動を開始します。同年「グローイン」を発表し、T-スクェアで垣間見れた作曲とプレイが遺憾なく発揮れたフュージョンの王道をいくサウンドを届けてくれました。
彼のアルバムのなかで触れておきたいのが翌’99年に発表された「キャリー・アウト」です。このアルバムでは全ての楽器を本田一人でプレイしたものになります。様々な楽器をプレイするアーティストとしてはマーカス・ミラーやスティー・ビーワンダーなどいますが、日本人アーティストとしてここまでする人はなかなかいないのでは?
2000年には村上”ポンタ”秀一率いるポンタ・ボックスとジャズ・テイストな「イリュージョン」を発表します。その後も数々のアルバムをリリースしますが、ここ数年はかつてのようなペースで作品が発表されることがありません。おそらくスタジオ・ミュージシャンとしての活動で多忙なのかもしれませんね。