MAY -メイ-

MAY -メイ-

「MAY -メイ-」とは、2002年に制作されたアメリカのホラーコメディ映画。主演はアンジェラ・ペティス。
母から溺愛されて育ったメイは他人とうまく接することが出来ず、母にプレゼントされた人形のスージーだけが唯一の話し相手だった。大人になり、動物病院で働くようになったメイは手術に異常な関心を示し、裁縫を趣味にしていた。そして、大きくて美しい手を持つ青年アダムと知り合い、恋に落ちるのだが……。

MAY -メイ-のレビュー・評価・感想

MAY -メイ-
8

彼女が欲しかったのは本当の友達

2002年に製作されたアメリカのホラー映画で、主人公のMayを演じるのは「17歳のカルテ」にも出演していたアンジェラ・ベティスです。
ホラーが見たくてなんとなくレンタルしたのですが、想像以上に主人公がイッてます。
主人公は美人だけど、斜視と弱視がコンプレックスで幼い頃から友だちができない女性です。見かねた母親は、彼女に人形をプレゼントします。成長した主人公は友達を作ろうと彼女なりに努力しますが、初めてできた彼氏にも振られ、次に仲良くなったレズビアンの女性の本命にもなれない。友だちができないなら他の人間からパーツを集めて完全なトモダチを自分で作ればいいと決心する主人公。
彼女の境遇も短いながらきちんと説明されているので、その狂い方は、理解できないわけでもありません。主人公の友だちが欲しいという純粋無垢な気持ちには共感しながら、人としての道を踏み外していく主人公の姿に一方でついていけなくなる自分。
見ていくうちになんとも言えない葛藤を感じつつ、ラストまでハラハラして鑑賞できました。
アンジェラ・ベティスが演じる主人公が、美しい一方でコンプレックスを抱えた女性を見事に演じています。怖くて切なくて、ゾッとするけどホッとするエンディングも秀逸です。