天狼 Sirius the Jaeger

天狼 Sirius the Jaegerのレビュー・評価・感想

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天狼 Sirius the Jaeger
9

全話を通して新鮮さも懐かしさもあった

シリウス、ヴァンパイア、人間と様々な種族が登場したのが新鮮だった。大正や昭和時代の日本を思わせる地名や描写がありつつ、ヴァンパイアやシリウスが登場する場面では現代的な乗り物なども登場し、ハッキリしない時代背景が逆に面白かった。
そして全話を通して実感したのは色々あったけど良い終わり方だったと思う。シリウスの筺を手に入れたユーリィが宿敵だったヴァンパイアの為に動く姿、ヴァンパイアとなっても最期まで弟を見守り続けたミハエル、そして自分の道を見つけたユーリィの選択を受け入れ、別の道を歩みながらも支えていく仲間達の姿はユーリィの新たな力になっていったので安心した。
ミハエルが最期に亡くなってしまうシーンは辛かった。最期にもう一度兄弟二人で幸せに過ごせたら良かったとも思うが、兄の死がよりユーリィを強くするし、弟を最期まで守り抜くという兄の強い意志がよりいっそう感じられたような気がする。
続きがありそうな終わり方ではあったが、この後は幸せな結末が想像できるのであれで終わって良かった思う。きっとユーリィのお陰でヴァンパイアとシリウス、人間が共存できる世界が訪れると思う。
教授達がユーリィを助けに行こうとするシーンも見受けられたので、また再会して人のためになる仕事をしてくれるだろう。