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評価が難しい作品
富野の御大が満を持して、∀ガンダムから15年ぶりに制作に関わった作品。前作のガンダムAEGの商業的失敗を見かねたのかは分かりませんが、ガンダム作品にしてはわかりや過ぎるストーリー展開していたAEGとは対象的に非常に複雑な内容となっています。物語のスタート時点で訳の分からない専門用語が出てきます。アメリアとゴンドワンという2つの対立した国家があり、そことは別に軌道エレベーターを保守しているキャピタル・テリトリィという地域があります。アメリアは軌道エレベーターを独占しているキャピタルに対し異議を唱えていています、主人公の「ベリル・ゼナム」はキャピタルの自衛組織であるキャピタル・ガードの候補生でもう一人の主人公である「アイーダ・スルガン」はアメリアの海賊部隊に所属する少女の物語となっています。キャピタル・ガードとは別に武闘派のキャピタル・ガードという部隊が存在したり、物語が進むごとに思惑と立場を持った色々な人々が登場したり、新たな勢力が増えたり、最終的には混戦状態となったりと置いてけぼりにされます。どことどこが何の為に戦争しているのかという説明が簡潔に出来ない内容になっていて、大変複雑で分かりにくい作品となっています。