機動戦士Vガンダム / Mobile Suit Victory Gundam

機動戦士Vガンダム / Mobile Suit Victory Gundam

『機動戦士Vガンダム』(きどうせんしヴィクトリーガンダム)とは、1993年に放送されたロボットアニメ。『ガンダムシリーズ』の作品の1つで、「宇宙世紀」と呼ばれる時代の中で繰り広げられる戦争を描いている。物語後期の主人公機であるV2ガンダムは「光の翼」という特徴的な武装を持ち、その見栄えの良さから後に様々な作品で同様の装備が用いられた。
地球の不法居住者で暮らす少年ウッソ・エヴィンは、リガ・ミリティアとザンスカール帝国の戦争に巻き込まれ、その中でパイロットとしての類稀な素質を開花させていく。

機動戦士Vガンダム / Mobile Suit Victory Gundamのレビュー・評価・感想

機動戦士Vガンダム / Mobile Suit Victory Gundam
7

見て良かったと思える作品

子供の視点から見た戦争を丁寧に描いている作品。
主人公のウッソだけれども、主役は大人たちというのが何とも格好いい。鬱な展開が多いとされるこの作品ですが、個人的にはちょっとやりすぎと感じたのは母の首ぐらいで、味方パイロットがほぼ女性で、彼女らが次々戦死していくので、反響が大きいかったのかなと思いました。多分男だったらガンダムによくある展開で済んだ話だと思います。個人的にはコニーとオデロには生き残って欲しかった。シュラク隊全滅では希望がないですし「女性は新たな命を生み出せる存在と作中に言ってるし」、最後の最後で子供組から戦死者がでるとは思いませんでした。個人的にはウッソの父親はジャンヌ・ダルクの特攻を引き継いだと思います。カテジナはガンダムでは一人ぐらいはこうゆうキャラが出てくるので、特におかしな感じはしなかったです。シャクティはカツっぽい動きしてましたが、目的が戦争を止めるでしてからね。結果的に地雷を踏んでそのたびに誰かが巻き添え食らってましたが。
感動のラストはシャクティとカテジナ。お互いに気付いていない振りをして、涙を流しながら別れるシーン。生きて欲しかったオデロと図らずも生き残ってしまったカテジナの対比が何とも言えないですね。フランダースがカテジナに速攻気付いて警戒するのにちょっと笑ってしまいましたが。なんにせよ見せ場が多く、見て良かったと思える作品でした。

機動戦士Vガンダム / Mobile Suit Victory Gundam
3

どうしてこうなった いけいけぼくらのVガンダム

おなじみ「機動戦士ガンダム」のTVシリーズ第4弾。1993年放映。全51話。敷居の高くなりすぎたガンダム作品について、主人公ウッソは13才と年齢を下げたり、舞台は宇宙世紀0153年と初代ガンダムより70年先と完全に切り離すなど、少年層の取り込みを意識した作品づくりがされ…ませんでした。
ストーリーは恐怖政治のザンスカール帝国とレジスタンスのリガ・ミリティアとの戦いを描いたものですが、戦いに敗れて自爆、ギロチン処刑、戦闘中に植樹をしたり、作戦失敗は宇宙漂流の刑、敵を惑わすためには裸で戦えとムチャぶり命令などなど、最後まで冨野節炸裂の鬱展開がこれでもかと続きます。ウッソの搭乗する「V(ビクトリー)ガンダム」は量産機!。毎週どこか破壊されるは挙句の果てに特攻兵器で使い捨てなど、ガンダムなのにスペシャル感が皆無。敵の戦艦はタイヤがついたり色々とぶっ飛んだデザインが画面狭しと暴れまくり。これが毎週金曜日の夕方にオンエアとはいい時代です。
結果的に売上不振、視聴率低迷と散々たるものでしたが、音楽は千住明のフルオーケストラBGMが今でも高い評価を得ています。
ガンダムファンの評価は今一つの感がありますが、人間の感情やエゴ剝き出しのセリフの応酬は他作品の追随を許さず根強い支持があるのもまた事実。最後の言葉はヒロインのシャティの次回予告風に「みてください!!」