英雄伝説 閃の軌跡III

英雄伝説 閃の軌跡III

『英雄伝説 閃の軌跡III』とは、日本ファルコムが開発したストーリーRPGである。PlayStation 4版が2017年にリリースされ、2020年にはSwitchやSteamでもプレイできるようになった。『英雄伝説』シリーズ第3期「軌跡シリーズ」の3作目である『閃の軌跡』の一環。『空の軌跡FC』から4年後、および『閃の軌跡II』から1年半後のゼムリア大陸エレボニア帝国を舞台にストーリーが展開されていく。

英雄伝説 閃の軌跡IIIのレビュー・評価・感想

英雄伝説 閃の軌跡III
7

次回作に続くEDが多少残念ながらシリーズ全体として各キャラの成長が楽しめるRPG

2017年にPS4用ソフトとして発売された(後にSwith等にも移植)日本ファルコムの人気ストーリーRPG「軌跡シリーズ」の帝国編にあたる「閃の軌跡」の3作目で、前作の帝国の内戦から約2年、新設された士官分校で新任教官となった主人公リィンが、教え子やかつての仲間たちと共に新たな脅威に挑むストーリーとなっています。システム面では前作の要素の大半を引き継ぎつつ、キャラクター毎に様々なサポート機能が発動する「ブレイブオーダー」が追加され、より戦闘の有利性が高まった印象。また何処となく戦隊ヒーローを彷彿とさせる機神戦は、前作では主人公リィンのみでしたが本作から仲間キャラも参戦可能になり、仲間同士の連携技も使用できるなど各種機能が更に進化した印象を受けました。ストーリー面では「閃~」シリーズの続編要素を濃く受け継いでいますが、今回と次回作Ⅳではリィンの教え子5人がメインキャラとなる前後編的な印象が増しています。また、「空~」や「碧~」のキャラクターも多数参戦し、シリーズ全体の続編要素が閃前2作より増して軌跡シリーズをやり続けたファンには刺さる内容が盛りだくさんになっている一方、この辺りからシリーズ初心者がストーリー面でやや置いてけぼりになってしまうのでは?というイメージが強くなった感もあります(一応これまでのシリーズプレイバックなどは用意されてます)しかしながらラストはバットエンドで次回作Ⅳに続くという悪い意味でⅠと同じ結末だったのでクリア後の後味はあまりよくありません。とはいえシリーズファン的には成長した各キャラ達の絡みや多数のプレイアブルキャラを使用できるお祭り感など遊びごたえがあるシステムはより増してる印象でした。

英雄伝説 閃の軌跡III
10

英雄伝説シリーズの中でもイチオシの作品

英雄伝説シリーズは、PSPのソフトである空の軌跡FCからプレイしてきた。今回の閃の軌跡ⅢはPS4のソフトとなっており、前作までの閃の軌跡、閃の軌跡ⅡはPS3のソフトとなっている。
物語自体はPSPからは繋がってはいないが、全てプレイしていると、点として描かれてきた物語を線で繋げるようになっている。中でも本作は、圧倒的なボリュームを持ち合わせている。
本作では、前作までの謎めいていた部分が少しずつ解き明かされていき、鳥肌を毎回立たされ興奮した。かと思えば、主要メンバーであるキャラクターが敵の手やまさかの人物によってその命を落としていくというどんでん返しが起こり、思わず涙を流していた。ストーリーに夢中になってしまい、キャラクターへの感情移入がしやすいというのもこのゲームの魅力であると感じている。前作までの敵キャラクターが一時的とはいえ使用できるようになるというのも、定番ではあるがとてもワクワクさせられた。反対に、前作まで味方だったキャラクターが敵に回った時にはとても驚いた。そのあたりの設定や理由も納得できるものであり受け入れられるレベルではあった。また、今まで敵対していた組織同士が手を組んでいたという場面も終盤に明らかになり、続編がとても気になる気持ちにさせられた。
私にとっては最高のゲームに出会えたと感じているので、是非一度プレイしてみてほしい。本作のためにPS4をわざわざ購入したくらい、とても魅力のあるゲームである。