「路線変更」となった1作
アウトローを主役としたハイスピードカーアクションの第4作にあたる本作は、所謂「路線変更」になったと言えます。
なんと言っても本作から人気のドゥエイン・ジョンソン氏演じるホブスが初登場し、また本作から1作目から出ているヴィン・ディーゼル氏演じるドミニクが本格的に主役になり、彼が招集したチームが以降のシリーズでもレギュラーに定着し、その後の作品の方向性がここで確立したとも言えます(余談ながら脳筋ぶりも笑)。
クライマックスにおいては都市を牛耳る悪人の金庫を文字通りそのまま車に結んで、街中を引きずり回しながらの爆走による逃亡という、絵的にとんでもないシーンとなり、以降のシリーズでも壮絶な(ぶっ飛んだ?)シーンが連発することになりますが、本作がその皮切りになった事は言うまでもありません(笑)。
それまでのシリーズがアウトローを主役にした、どちらかと言えばシリアスな作風でしたが、本作から徐々にアウトローが世界を救う娯楽大作へとシフトしていき、娯楽を楽しみたいファン層も取り込み、シリーズの人気が高まった一方、かつてのシリアスな作風を好む1作目から見ているファンには多少の困惑を与えてしまったのも否めませんが、そうしたファンへの配慮の為か、毎回カーレースのシーンは欠かさず入れる事を頭に入れているそうです。
そして、1作目から見ているファンにすれば作風が一気に変わってもドミニクと元警察官ブライアンの友情は本作でも健在なのは安心できる要素だと思います。