絵の表情に惹かれて
真面目な仕事人間の夫が、職場の上司や部下たちの身勝手な行動により自殺してしまいます。その復讐のために、夫の弟にも協力してもらいながら、一人一人に恐怖を味合わせていく。相手が徐々に追い込まれてどうしようもないところまで引きずり降ろされます。結局夫を一番自然にフォローしていた人と結ばれるのです。仮装に近い形で魅力的に変わる未亡人の主人公は、復讐を果たして本当に幸せなのかどうかはわからないです。現実にはあり得ないけれど、日本ならではの復讐と言うやり方かもしれないです。世の中の人が簡単に変わらないというか意見をはっきり言えないところに本質的な問題があると思います。つまり、できないということを周りにはっきり言える様になり、それを気にしないような社会になればこういう復讐と言う形にしなくても解決策はあるのではないかと思います。どうすれば、こういう最悪なやり方でない生き方ができるのか、それをそろそろ日本人である我々が本気で考え実行しなければいけない時代になっている気がします。それは、政治家の仕事ではなく、我々国民の考えることなのだということまでこの作品は提示しているのではないかと考えます。