かつて神だった獣たちへ

かつて神だった獣たちへ

『かつて神だった獣たちへ』とは、めいびいによるダークファンタジー漫画である。2014年から2023年にかけて『別冊少年マガジン』で連載され、2019年にはアニメ化もされた。略称は「かつ神」。主人公は、戦乱の世を平和に導き「神」と称えられたものの、今や「獣」と恐れられている異形の兵士「擬神兵」を狩るハンク。擬神兵だった父をハンクに殺された少女・シャールは、父が殺された理由を知るためにハンクとともに旅に出る。

かつて神だった獣たちへのレビュー・評価・感想

かつて神だった獣たちへ
8

そのうちアニメ化されそう

内戦が長く続いた時代、禁忌の技術を持って作り出された異形の兵士”擬神兵"。戦乱を和平へと導いた彼らは"神"と称えられ国の英雄となった。だが、人は力を恐れ、力は心を腐らせる。内戦から時を経た今、彼らはただ"獣"と呼ばれている…。
かつて"擬神兵"だった父を持つ少女シャールが、元隊長のハンクと出会う事で始まる物語。

戦争マンガは多々ありますが、戦争前からその後まで、ひとりひとり隊員ごとのストーリー、精神面、隊員を取り巻く「社会」「人」との関係をここまで細かく描写した作品は珍しいのではないでしょうか。
また戦争モノにありがちな戦略や政治、経済、産業は話の筋にそこまで関わらず、絵もかなり綺麗ですのでライトに読めるのが良いところ。

戦争は何故なくならないのか、平和を願うとはどういった事か。という人間の大きな課題を個人レベルに落として考えさせられるマンガです。
綺麗なところだけではなく、大人の汚いところだけでもなく、バランスがとても良い作品です。

これからに期待できるしファンも増えて欲しい一作。

キャラクターは少数精鋭で人間臭い。
"獣"とは、"人間"とは……………という根本的な事を考えたり友人と語り合いたくなるお勧めの漫画です。