建築学概論

建築学概論

『建築学概論』は2012年に公開された韓国の映画。監督はイ・ヨンジュ。建築学科に通う大学生スンミンは、大学時代にいい仲になったソヨンと15年ぶりに再会する。彼女に「自分が建てる家を設計してほしい」と頼まれたことで、2人に新たな感情が生まれ始める。恋愛と建築を絡めた作品であり、韓国国内での観客動員数は400万人を超え、恋愛映画としては歴代1位の興行記録を塗り替えた。
日本ではリメイク版として山下智久主演の『恋に落ちた家』が製作発表されていたが、後に製作中止が発表された。

建築学概論のレビュー・評価・感想

建築学概論
8

初恋のせつなさ

初恋は誰もが経験するものであるが、叶う人は一体どれくらいいるだろうか。しかし、心の中で生き続ける。そんなことが分かる映画である。
突然、主人公のもとに初恋相手がやってきて家を建てるように頼む。なぜ今頼みに来たのかわからない主人公だが、引き受けることにする。
現在と過去を行ったり来たりしながら物語は進むのだが、様々なところに伏線が張ってある。なぜ頼みに来たのかということもそうだ。当時の癖と現在のものは変わらないということを示すシーンもあり、変わっていないことを思わせるが、長い月日では変わってしまったことやもう過去には戻れないことを示すものもある。
ほとんどが主人公目線で当時のことは進むが、最後に初恋相手はどうだったのかということもある。そこできれいに伏線が回収される。女性からすればどうして気付かないのかと思うことも多々あるが、男性はこう思っているのかもしれないと感じた。
そしていい味を出すのが、恋愛のアドバイスをする主人公の友人だ。的外れなことを言っているがそこが面白さを出している。主人公の励みになっているのならばいいのかもしれないが。
この映画は初恋はせつないものであるが、一生心に残り続けることを教えてくれる。この映画を見て、初恋相手のことを思い出してみてはいかがだろうか。