シリーズ系の中でも良いシリーズ映画
「ロッキー」と言えば、長らくシリーズが続いた映画でもよく知られている。だいたいシリーズもので第一作がヒットした映画は次の映画にやたらへんな気合が入り、なんか違う感じになってしまう。特にロッキーは、映画同様に無名だったスタローンが映画のヒットとともに一躍スターダムに登りつめたものだから、脚本も書いているスタローンがスターになってしまってどうせ2以降はあんまり良くないんじゃないかと思って長年見ていなかったのですが、やっぱりスタローンは凄いというのが見た感想。
自分自身も成功を掴んだ人間なのにも関わらず、どうしてあんなにも地に足のついた脚本が書けるのかが本当に謎です。
変にドラマチックな展開もなく、そして金と栄光を掴んだロッキーが落ちぶれていく様子もまた典型的すぎるほどの成金の人間の様を描いており、この泥臭さがやはりロッキーはたまらない。男のちょっと下らないプライドを持つ所とか、女の人の前ではいい恰好したい所とか、そういった所全て含め自分と向き合って見つめなおすロッキーはまるで人生の教科書そのもの。
そして、基本エイドリアンの身に危険があったり、色々ハプニングはあるけど基本ハッピーエンドなのがやっぱりロッキーの良い所。安心して見れる時代劇みたいな所がどこかある映画。スタローンはやっぱり庶民の味方であり、負け犬の星。こんな男くさいのが格好良くてたまらない。