羊の木 / The Scythian Lamb / Hitsuji no Ki

羊の木 / The Scythian Lamb / Hitsuji no Ki

『羊の木』は2011年から2014年にかけて『イブニング』で連載された、山上たつひこ原作、いがらしみきお作画のサスペンス漫画。単行本は全5巻。元受刑者11人を地方都市・魚深市に移住させるという極秘プロジェクトが描かれる。
2014年には第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞する。また2018年2月3日には錦戸亮の主演で実写映画が公開。映画は元受刑者が「6人の元殺人犯」になるなど、大幅な設定変更が加えられ、第22回釜山国際映画祭「キム・ジソク賞」、トロント日本映画祭2018「審査員賞最優秀賞」を受賞した。

羊の木 / The Scythian Lamb / Hitsuji no Kiのレビュー・評価・感想

羊の木 / The Scythian Lamb / Hitsuji no Ki
2

盛り上がりに欠ける内容

刑期が終わった元囚人に職住を提供するかわりに、町の過疎化を食い止めるという何とも問題ありな政策をした話が映画、羊の木です。
一気に七人の元犯罪者が、田舎の町に突如として住むことになったわけですが、お気づきの通り無理矢理すぎる設定です。
テスト政策だというのに七人全員、しかも殺人という重い罪人です。
どうやら七人は精神鑑定どころか、心理テストやアンケートすらしないでただ刑務所で模範囚だったからという理由だけで、テストに選ばれたようです。
そんな中、七人を信じるか信じないかと主人公である市役所の役人が葛藤するわけですが、そこも何とも甘い作りになっていて七人のうちの一人が人を殺したのが視聴者に早々とバラしてしまっていてモヤモヤしました。
映画のキャッチコピーも信じるか信じないかですし、サスペンスとしても面白くないです。
殺人鬼が町に来たら殺人をしたというだけの映画で、とくに山場もなく、オチもなくて盛り上がらずに終わります。
結局何を伝えたい映画なのかわからないですし、終盤で殺人鬼に襲われるシーンも映画黒い家やドラマ火の粉に比べると不気味さが足りずいまいちです。
町の伝統や殺人鬼など、軽いホラー要素はあるにはあるんですがただ淡々としてる映画です。