DEVILMAN crybaby / デビルマン クライベイビー

DEVILMAN crybaby / デビルマン クライベイビー

『DEVILMAN crybaby』は、永井豪原作漫画「デビルマン」のアニメ化作品。監督は世界的にも有名な湯浅政明。
Netflix限定配信で、2018年1月5日より一挙配信。泣き虫な少年、不動明が悪魔の力を持つ人間、「デビルマン」となり、愛情、欲望の間で葛藤しながら世界のために戦う物語。ネット配信であることを生かした暴力的、性的な描写は、原作に忠実なダークな印象を鮮烈にした。

DEVILMAN crybaby / デビルマン クライベイビーのレビュー・評価・感想

DEVILMAN crybaby / デビルマン クライベイビー
10

デビルマン を既に知っている人にも知らない人にもオススメです!

あまりにも有名な原作のために、内容を全く知らない人は少ないでしょう。
これは数々の賞を受賞している世界的に有名なクリエイター、湯浅政明監督によるデビルマンのリメイクです。
湯浅政明監督と言えば、「ピンポン THE ANIMATION」「夜明けを告げるルーの歌」「四畳半神話体系」を監督されたイメージがある方も多いでしょう。
爽やかな青春もののイメージがある中、このDEVILMAN crybabyは湯浅政明監督らしさを残しつつ、ダークで少しグロテスク、そして切ない世界が描かれている少し異色の作品です。
湯浅政明監督作品をいくつか見たことのある人は驚くかもしれません。
しかし監督らしい不定形のイメージやマットでビビットな彩色や、またどこか童話を想起させるような抽象的なイメージの挿入により、作品の中に出てくるショッキングでグロテスクなシーンに生々しさはあまり感じません。
むしろそれらのシーンの対比により、物語の切なさや人物たちの心の美しさに目を見張るほど浮き彫りになってきます。
物語の中で、原作の漫画にはない独自の解釈がいくつかあります。古参ファンの中には、ちょっと受け入れられないと感じる方もいるかもしれませんが、私は現代化された自然な解釈だと感じました。
現代的解釈も取り入れつつ、映画内ではリミックスされた昔のアニメのデビルマンの歌が挿入歌としても流れ、原作を大事にしていることが分かります。
登場人物たちの突飛な設定や行動にどこか笑いを誘われながら見始めましたが、クライマックスには涙が止まりませんでした。
デビルマンに限らず湯浅政明監督作品を知らない人にも、おすすめしたいアニメです!