ファイナルファンタジータクティクスアドバンス / FINAL FANTASY TACTICS ADVANCE / FFTA

ファイナルファンタジータクティクスアドバンス / FINAL FANTASY TACTICS ADVANCE / FFTA

『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』(FFTA)は2003年に発売されたシミュレーションロールプレイングゲーム。今作は、PS版『ファイナルファンタジータクティクス(FFT)』の移植や続編ではなく、新たに作られた作品である。
主人公マーシュは、ある日突然剣と魔法のファンタジーの世界へと変貌してしまった町へと迷い込んでしまう。彼は元の世界へ戻るため奮闘する。

ファイナルファンタジータクティクスアドバンス / FINAL FANTASY TACTICS ADVANCE / FFTAのレビュー・評価・感想

ファイナルファンタジータクティクスアドバンス / FINAL FANTASY TACTICS ADVANCE / FFTA
10

悩みを抱えた子ども達の物語

このゲームに登場する主人公は勇者ではありません。ごく普通の子どもです。弟の療養のため、田舎町に来たマーシュは居心地の悪さを感じていました。「転校生」と呼ばれ馬鹿にされる日々。言い返すことすらできず、ただ我慢するだけ。

ある日、世界は一変します。剣と魔法の世界へと。マーシュは自分の居場所を見つけました。この世界なら必要としてもらえる。自分に自信がもてる。それでもマーシュは元の世界に帰りたいと望みます。あくまでも、ここはゲームの世界だから。

同じようにマーシュの友達であるリッツとミュートも欲しいものを手に入れました。白髪で悩んでいたリッツは美しく色づいた髪を。いじめられていたミュートは王子という権力。そして亡くなった母を。

そして、病気で歩けなかった弟ドネッドは自由に走り回れる足を。喉から手が出るほど欲しくて、でも手に入らなかったもの。それが手に入ってしまった。もし元の世界に戻れば、せっかく手に入れたものも消えてなくなってしまいます。

バトル自体はサクッと終わるものが多く、ストレスなく進められるよう工夫されています。ドット絵が細かく、アイテムひとつひとつの絵柄や、魔法を使う際のエフェクトなど細かく表現されています。キャラクターを育成する楽しみもあり、こつこつ自分好みのキャラを育てたい人に向いているゲームです。