聖戦士ダンバイン / Aura Battler Dunbine

聖戦士ダンバイン / Aura Battler Dunbine

『聖戦士ダンバイン』は、1983年から富野由悠季が名古屋テレビと日本サンライズで放送・制作したロボットアニメである。
異世界と地上で起こる戦争に巻き込まれた人々がおのれの愛と憎しみ、エゴに翻弄され自滅していくさまを残酷なまで丁寧に描き切っている。 美しいファンタジー風の世界観と救いようのない人の業のコントラストが特色である。

聖戦士ダンバイン / Aura Battler Dunbineのレビュー・評価・感想

聖戦士ダンバイン / Aura Battler Dunbine
8

富野監督ワールド炸裂!

ガンダムの監督であまりにも有名な富野由悠季監督が手掛けた、異世界ファンタジー。1983年に制作された作品なので、異世界ファンタジーの元祖と言ってもいいのではないだろうか。主人公ショウ・ザマが、海と陸の間にある世界、ヴァイストン・ウェルに召喚され、聖戦士として、オーラバトラーというロボットに乗って戦うという物語。召喚された人間(地上人)はほかにもおり、その世界では地上人は、その世界の不思議な力、オーラ力(ちから)が強く、そのため、オーラバトラーに乗ると、絶大な力を発揮するという。そして、先に召喚された、ショット・ウェポンという科学者が、オーラ増幅器を開発し、それがもとで、平和だったヴァイストン・ウェルが戦乱の世になっていき、それはやがて、地上をも巻き込む大戦争となっていく。ファンタジーらしく、妖精(ミ・ファラリオ)が出てきたり、魔女のような存在が出てきたり、地上では見ない、というか、現実には存在しない生き物が出てきたりと、ファンタジー要素が満載となっている。とにかくたくさんの登場人物が出てきて、それぞれに事情をかかえ、それらの人間模様も、大人になってから見ても楽しめた。83年の作品なので、慣れ親しんだ異世界ものとは、多分作風がだいぶ違うだろうが、それはそれで楽しめると思う。