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大雑把だが緊迫感溢れる対戦のゲーム性
このゲームは対戦相手にダメージを与えて画面外に吹っ飛ばし、画面外に吹っ飛ばした回数と吹っ飛ばされた回数からスコアを計算する形で勝敗を決するゲームですが、発売から丸20年が経過した2019年の時点でも定期的に対戦オフ会が開かれるほどの、ニンテンドウ64作品屈指の人気作品です。
一度吹っ飛ぶとそのまま撃墜されるまでコンボが続くことがざらという即死性がこの作品の根底にあり、その即死性と言えば6作存在する大乱闘スマッシュブラザーズシリーズの作品中でも最高のものとなっています。反面、操作キャラの速度は抑え目なので、隙を見つければ連続攻撃を受けてからの一発逆転も有り得ます。
技のリーチや判定、キャラの間合い管理の重みを実際の格闘技に例えると、ちょうど初期のUFCと一致するでしょう。一度転ばせればサッカーボールキックでKOできる初期のUFCと、一度技が当たると相手を倒すまで当てた側の攻撃が連続するこの作品は、どうも共通点があるように思えてなりません。
競技性は低いようでいて高い、そんな作品である、という見解が愛好家界隈では一般的となっています。立ち回り、勝負勘によってキャラクターごとの性能の差、相性関係を克服できる良作でもあります。