生きることの美しさ
ロックとクラシックの動と静。ドラムとピアノの剛と柔。これを融合し成功させた日本のミュージシャンである。また、「X」をバンドとして始動したときからソロまで、ブレないプロデュース力があり、音楽という芸術を通して、完璧なまでの華麗な美しさと破滅・破壊してボロボロになったときの美しさを表現している。「X JAPAN」のアルバム「ART OF LIFE」は1曲のみ29分収録され、それだけで、YOSHIKIの音楽に対するこだわり、執念が分かるだろう。「クラシックの様に後世に残る作品を生み出したい」というYOSHIKIの熱意が、何度アルバムの発売が延期されてもファンを納得させているのだ。なぜなら、YOSHIKI自らのプロデュースも、命がけで努力しているからだ。生まれ持った容姿端麗だけでなく、首の頸椎骨折の慢性持病を持ちながらも全力でドラムを叩けるよう筋力トレーニングを欠かさず、体型を維持。さらには、慈善活動・寄付にも積極的で、常に人間力を維持・高めているところに魅力を感じる。しかし、ステージに立てば、「X JAPAN」でもソロでもYOSHIKIの世界感に見惚れてしまい、息が止まるような美しさだ。そのようなYOSHIKIでも悲しく辛い残酷な経験をしてきて、だからこそ生きることの美しさをYOSHIKIは表現できるのだろう。YOSHIKIのひとりよがりなワンマンバンドという評価もあるが、実はメンバー・ファンを大事に思い、人間を愛するミュージシャン、それがYOSHIKIだ。