ガラスの仮面 / Glass Mask

『ガラスの仮面』とは、1976年1号から1997年20号まで『花とゆめ』、2008年9月号から2018年7月号まで『別冊花とゆめ』に連載された、美内すずえによる少女漫画である。『別冊花とゆめ』が休刊になったため連載は休止したが、作者は最終巻まで描くと話した。コミックスは49巻刊行され、累計発行部数は5,000万部を超えた。
物語は平凡な少女北島マヤ(きたじままや)が、演劇の世界で才能を開花しライバルとの葛藤の中で成長していく姿を描いている。
1979年からは何度も舞台化され、北島マヤ役を大竹しのぶや貫地谷しほりが演じた。また1997年から1999年まで3シリーズでテレビドラマが放送され、北島マヤ役を安達祐実が演じた。テレビアニメは1984年4月から9月にの本テレビ系列で放送され、2005年4月から2006年3月までテレビ東京系列で放送された。
本作品は1995年度「日本漫画家協会賞」で優秀賞を受賞した。

ガラスの仮面 / Glass Maskのレビュー・評価・感想

ガラスの仮面 / Glass Mask
8

漫画、ガラスの仮面について

未完の大作、「ガラスの仮面」は、Wヒロインの物語です。伝説の演劇の主役にどちらが選ばれるのか、壮絶な闘いが繰り広げられます。昔の作品、絵柄でとっつきにくい方もいるかもしれませんが、読むと面白いというのがこの作品を1番おススメしたい理由です。ドラマ化もされましたが、そこでは触れられていない部分が多く、漫画の方をおススメします。
ヒロインのマヤはごく普通の女の子で、どのように成長していくかというのが本筋かもしれませんが、成長過程では今では考えられないようなハードな訓練をしていきます。一方、もう一人のヒロインは女優として有名な姫川歌子で、こちらは最初は「THE お嬢様」ですが、マヤをライバル視してからどんどん成長していきます。そこに絡んでくる一人の社長令息、速水真澄はマヤ本人に隠して恋愛感情を持ってしまうが、歌子とも複雑な関係性があるのが見どころの一つです。
伝説の演劇の主演を決められるのは、昔その演劇の主演を演じた月影千草のみ。ところが、月影千草は病に伏してしまい、ここからどうなるか、とハラハラさせられる展開です。
今ではあまりない「努力」「根性」といった言葉が浮かぶような作品ですが、読めば次はどんな困難や展開が待ち受けているのか、次々とページを捲りたくなる作品です。是非若い方にも読んでみて欲しいです。