ルードウィヒ・B

ルードウィヒ・B

『ルードウィヒ・B』は1987年から1989年にかけて『コミックトム』で連載された手塚治虫による漫画。この作品は『グリンゴ』『ネオ・ファウスト』と共に手塚の絶筆になった作品であり、未完となっている。
本作はドイツ古典派の音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを主人公にした音楽漫画で、生涯を作者の観点を加えた人物史的に著している。基本的にはベートーヴェンの視点で描かれるが、オーストリアの貴族であるフランツ・フォン・クロイツシュタイン視点のエピソードが挟まれることもある。特に作品中盤のフランス革命戦争のエピソードでは、フランツ視点が全2巻のストーリー中およそ1/3に迫っており、フランツを「もう一人の主人公」として扱おうとしていた様子が窺える。
手塚は「ベートーヴェンは自分も好きな音楽家であり、自分と似ているところが多い」と語っており、他作品にもベートーヴェンそっくりのキャラクターを出演させている。

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