平成時代の青春
例えば春は散りゆく桜を、夏は燃えるような恋心を、秋には落ちゆく夕日を、冬は寒さ震える帰路の中で、それぞれの季節にあった歌をいきものがかりはリリースしている。
生活の中でふと見つけた小さな幸せを拾い上げて、選び出し、詞曲に紡いでくれる。そしてそれを時に力強く、時に優しく丁寧に歌い出してくれるボーカルのバランスの良さが心地良い。
青春時代の眩さから1人になった時の寂しさまで、私たちの情緒が様を変えるように振り幅のある曲が多い中、歌という形で私たちを引っ張ってくれるボーカル・吉岡聖恵の声に背中を押され、前をむけること、時に歩幅を合わせて寄り添ってくれているような気持ちになること間違いなし。
また、ギターの水野良樹は他のアーティストに楽曲提供をするほどの実力の持ち主だ。疾走感のあるイントロからしっとりとしたバラードまで様々な曲調を作り出す。
YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にて「気まぐれロマンティック」を披露した際のコメント欄には、「この人(吉岡聖恵)の底抜けに明るい声が欲しい時だってあると思う」というコメントが寄せられていた。
私たちの繊細な心に寄り添ってくれる暖かい歌詞や、その歌声の数々に虜になるリスナーもきっと多い。
しんどい時、嬉しい時、悲しい時、喜びたい時。
気持ちを昇華する時にそっといきものがかりの曲はきっと大事な役割を担ってくれるだろう。