昭和アニメ、ヤッターマンの後の世界が舞台のスピンオフ
夜ノヤッターマンの主人公は9歳の少女レパード。
ヤッターマンが世界を統制している世界、母親からはヒーローであるヤッターマンの話を聞かされて育ち、困った人を助けてくれるというヤッターマンに憧れを抱いていました。
病気と母親をヤッターマンならきっと助けてくれる、という希望を胸にヤッターマンがいるというヤッター・キングダムに向かうと、ヤッターマンと思われる影から発砲を受け、命辛々逃げ帰ります。
これを受け「ドロンボー一味は義賊で、悪者はヤッターマンだったのでは」と考えたレパードは、共に暮らしていたメカ造りの天才ヴォルトカッツェ、力持ちなエレパントゥスと共に新生ドロンボー一味を結成。レパードはドロンジョ、ヴォルトカッツェはボヤッキー、エレパントゥはトンズラーを名乗り、打倒ヤッターマンの旅へ向かいます。
ヒーローであったはずのヤッターマンが世界を支配し、無抵抗のレパードたちに攻撃を仕掛ける巨悪と化していたという、スピンオフ元のヤッターマンへの反証のような夜ノヤッターマンは物語が進むと展開が大きく動きます。
旅の途中で同行することになったガリナ、アルエットと共にヤッター・キングダムで知った真相は、初代ヤッターマンに倒された後に復活しヤッターマンへ復讐を果たしたドクロベエがヤッターマンを名乗り、世界を支配していたという事実でした。
当初は気弱で戦闘能力のなかったガリナとアルエットも、レパードたちとの旅で成長し、最終決戦ではヤッターマンの服をまとい「新生ヤッターマン1号・2号」として、この時代のヤッターマンとなり、レパードらと共にドクロベエを討ち果たした。
ヒーローのヤッターマンが悪になっていたという驚きの設定から、やはり巨悪はドクロベエだ!という初代のファンも納得の伏線回収は気持ちの良いものがあります。
なお、最終ボスとして君臨したドクロベエの声優を担当した滝口順平さんは夜ノヤッターマン放送前にはすでに故人であり、代わりに担当したのは芸人のホリさんです。
ホリさんは、以前よりテレビでハイクオリティなドクロベエの物真似を見せており、アニメでもそれをいかんなく発揮し、「初代ヤッターマンと戦ったドクロベエ」であることを見事に演出してくれました。